研究課題/領域番号 |
22K19928
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山田 勇磨 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (60451431)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 薬物送達システム / ミトコンドリア / 脳疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
脳疾患 (アルツハイマー病、ミトコンドリア病など)を治療するためには、治療分子を①脳組織へ運搬、②標的細胞への導入、さらには、③標的オルガネラへの送達が必要不可欠である。本研究では、脳組織・神経細胞への薬物送達技術を開発し、さらには、エネルギー産生など多彩な機能を有するオルガネラ・ミトコンドリアに治療分子を送達するナノカプセルを構築する。本研究は、根本的な治療が難しい脳疾患の疾患解明・治療に大きく貢献する事が期待される。
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研究実績の概要 |
脳機能障害を主訴とする種々の疾患を治療するためには、治療分子を脳組織への分布、標的細胞への導入、標的オルガネラへの送達を可能とする分子送達技術が必要不可欠である。脳には脳血液脳関門が存在するため、静脈投与経路では低分子であっても脳への移行性は極めて低い。 本申請研究では、脳疾患治療を実現するミトコンドリア標的型ナノカプセルの開発を到達目標とし、疾患モデルマウスから単離・精製した疾患モデル細胞をターゲットとし、1. 脳神経細胞標的型MITO-Porterの構築、2. 新規ルートを介した脳組織への分布の最適化、3. 虚血脳モデル動物を用いた治療効果の検証の順に研究を進める。2022年度は、1. 脳神経細胞標的型MITO-Porterの構築について、(1) 脳神経細胞膜と親和性の高い組成の探索、および(2)ミトコンドリア移行能・融合能の付加を中心に下記に記載した計画で研究を進めた。 (1) 脳神経細胞膜と親和性の高い組成の探索: ナノカプセル材料として脳神経細胞膜と親和性の高い組成を探索した。脳神経細胞に、蛍光標識を施したナノカプセルを添加しその取り込み能をフローサイトメーター (FACS)を利用して評価し、細胞導入に最適な組成を探索した。 (2) ミトコンドリア移行能・融合能の付加: ミトコンドリア移行能を有する機能素子をナノカプセル表面に配置した脳・神経細胞標的型MITO-Porterを構築した。細胞内動態観察 (蛍光顕微鏡)を行い、MITO-Porterのミトコンドリア移行能を最適化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1) 脳神経細胞膜と親和性の高い組成の探索および(2) ミトコンドリア移行能・融合能の付加に取り組み、『脳神経細胞標的型MITO-Porterの構築』に成功した。ここまでに示した内容は2022年度に計画した全ての研究内容が網羅されており、研究の目的を達成する多くの成果を得ることができた。本研究に関連する原著論文も受理されている。 以上より、現在までの達成度は『おおむね順調に進展している』と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、『脳・神経系を標的とした投与ルートの検証』を中心に1. 髄腔投与ルートを介した送達の検証および2. 初代培養神経系を用いたナノカプセルの動態解析について、下記に記載した計画で研究を進める予定である。
1. 髄腔投与ルートを介した送達の検証: マウス(またはラット)髄腔中にナノカプセルを投与し、脳への集積・神経細胞へのナノカプセル送達を試みる。ナノカプセルの髄腔液・脳組織分布はin vivoイメージング法を用いて解析し、ナノカプセルの最適化を図る。
2. 初代培養神経系を用いたナノカプセルの動態解析: 初代培養神経系を用いたナノカプセルの動態解析を進める。神経系に、蛍光標識を施したナノカプセルを添加しその取り込み能をフローサイトメーター (FACS)を利用して評価し、細胞導入に最適な組成を探索する。さらに、神経系内動態観察 (蛍光顕微鏡)を行い、ナノカプセルの動態の最適化を図る。
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