研究課題/領域番号 |
22K19960
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
夫 鍾閔 京都大学, 法学研究科, 特定助教 (50966439)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ポストコロニアリズム / ナショナリズム / 民族文学 / 韓国思想 / 脱殖民地主義 / ポストコロニアル / 脱植民地主義 / 韓国ナショナリズム / ポストモダニズム / 親日問題 / ポストコロニアル理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、韓国におけるポストコロニアリズムの潮流を検討する。特に、日本で広く共有されている欧米発のポストモダン的なポストコロニアリズムの思潮の問題意識に照らして、それとは異なる韓国の新たなポストコロニアリズムの独自性を明らかにする。 具体的には、民族文学論を中心とした韓国文学界におけるポストコロニアリズムの受容を検討すると同時に、韓国におけるフランツ・ファノンの受容史をポストコロニアリズムの文脈において位置づける諸言説の解釈を検討することで、ナショナリズムと親和性のある韓国のポストコロニアリズムの潮流の特徴を明らかにし、最終的には、政治思想としてのポストコロニアリズムの可能性を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では韓国の民族文学論に焦点を当て、韓国の近現代史の政治状況との関係において民族がどのような形で提示され、最終的にはポストコロニアリズムとどのような関係を結んだのかについて考察した。特に、民族文学論の歴史的背景を辿りながら、西洋のポストコロニアリズムが受容される韓国の文脈において具体的にどのような変容があったのかを検討し、非西洋社会という文脈においてポストコロニアリズムがナショナリズムとどのように関わるのかを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、韓国におけるポストコロニアリズムの新たな展開と、ナショナリズムとの複雑な関係を考察する。従来のポストコロニアリズム研究は、ポストモダニズムやポスト構造主義の視点から非西洋社会を分析する傾向があったが、本研究は韓国という非西洋社会におけるポストコロニアリズム理論の独自の発展に着目することで、ポストコロニアリズム研究に新たな視座を提供する。特に、韓国における民族文学論を軸に、ナショナリズムとポストコロニアリズムの相互作用を明らかにし、韓国現代知性史の展開を解明することで、韓国研究にも新たな貢献を果たす。
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