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科学的グラフィックのデザイン学的分析と分類体系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K19972
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0101:思想、芸術およびその関連分野
研究機関武蔵野美術大学

研究代表者

大田 暁雄  武蔵野美術大学, 造形学部, 准教授 (80964254)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードダイアグラム / 主題地図 / 視覚表象 / 分類 / デザイン学 / 科学的グラフィック
研究開始時の研究の概要

ダイアグラムや主題地図といった「科学的な」グラフィックは、人類が世界認識を形成するために重要なコミュニケーション手段である。これまで各専門分野においてさまざまな視覚化が行われ、そしてそれを分類する試みが散発的に行われてきたが、普遍的で現代的な図の分類法は未だ確立されていないと言わざるをえない。本研究では以上のような問題意識のもとに、既存の図の分類法を批判検討しながら、さまざまな図のデザイン学的分析を行い、それらを総合した上で、図の新しい分類法と分類体系の構築を試みる。これにより、各分野の視覚化に一貫した指針を与え、ダイアグラム・地図デザイン教育の論理的基盤を形作ることができるだろうと考える。

研究実績の概要

本研究は、図(科学的グラフィック)の体系的な分類法の不在を解決するために、①既存の図の分類法の批判検討と、②図のデザイン学的分析を行い、それらを総合した上で③図の分類法と分類体系の構築を試みるものである。各専門分野で別々に試みられてきた図の分類法に一貫した指針を与え、ダイアグラム・地図デザイン教育に役立てることのできる論理的基盤を形作ることを目標としている。
初年度および本年度では、科学的グラフィックの分類法の考案のために、まず「①既存の分類法の批判検討」の対象となる既存の分類方法についての資料収集を行い、批判検討を行った。
次に、「②図のデザイン学的分析」に関しては、分類の対象となる資料の収集(特に主題地図関連資料)と整理を行い、分析を進めた。特筆すべき事項として、20世紀前半に体系的な図表言語体系を構築したオットー・ノイラートの図表群の詳細な観察を行い、サイン体系とその配置システムの記号論的・修辞学的分析や、主題地図群の地図学的分析(投影法、起伏表現等)を行った。また、同じノイラートが自ら記したデザイン規則についての理論書『International Picture Language』(1936年)や、視覚的教育資料、百科全書についての論文を翻訳し、理解の助けとした。これらは図像読解の論理的記述の範例とすることができるだろうと考えられる。
①と②を踏まえ、「③図の分類法と分類体系の構築」について本格的な作業に入った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前項で述べたとおり、本研究は、図(科学的グラフィック)の体系的な分類法を構築することを目的としている。
これまで、まず分析対象となる資料群の収集と、分類法のレビュー作業、図像分析作業などを行ってきた。また、図のデザイン学的分析についても、記号論・修辞学の援用や、具体的な図像分析を通じて、分析方法の理論的基礎を築くことができた。
本来、本年度が最終年度であったが、学務の多忙さによる時間の無さを理由として、最終的な図の分類法と分類体系の構築の作業が遅延している。

今後の研究の推進方策

前述の通り、一部不足はあるものの、「①既存の図の分類法の批判検討」と「②図のデザイン学的分析」については基礎が整ったので、「③図の分類法と分類体系の構築」を完了するための作業に専念する。さらに、近現代における科学的視覚化についての「年表」と「目録」を作成する予定であるので、これについても作業を進めていきたい。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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