研究課題/領域番号 |
22K19980
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0101:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 沼津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
太田 匡洋 沼津工業高等専門学校, 教養科, 准教授 (20964901)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヤーコプ・フリードリヒ・フリース / エルンスト・フリードリヒ・アーペルト / レオナルト・ネルゾン / ドイツ古典哲学 / 哲学方法論 / 理性批判 / 超越論哲学 / イマヌエル・カント / J.F.フリース / フリース学派 / 新フリース学派 / E.F.アーペルト / レオナルト・.ネルゾン / パウル・ベルナイス / J.F. フリース / E.F. アーペルト / 超越論的観念論 / アンチノミー / 自然科学 |
研究開始時の研究の概要 |
従来、19世紀から20世紀初頭のドイツ哲学は、ヘーゲル学派によって形作られた「ドイツ観念論」という系譜の支配のもとで、哲学の思弁への傾倒および、それにともなう哲学の孤立化という図式のもとで理解されてきた。しかし、ドイツ観念論と同時代に活動していたJ.F.フリースの哲学の受容に基づくフリース学派および新フリース学派の哲学潮流においては、同時代の自然科学との協働を実現していたことが判明している。本研究では、哲学と自然科学の協働の内実を解明することによって、これまで看過されてきた19世紀~20世紀初頭のドイツにおける哲学と自然科学のあいだの結びつきを明らかにする。
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研究成果の概要 |
従来の哲学史研究においては、「ドイツ観念論」の図式のもとで、19世紀~20世紀初頭における、哲学の思弁への傾倒および、哲学の孤立化という哲学像が生み出されてきた。 しかし、19世紀および20世紀初頭においては、自然科学の研究においてもカント哲学の受容が行われていた。具体的には、J.F.フリースの存在および、その哲学的立場を受け継いだ思想潮流、典型的には19世紀後半のフリース学派および20世紀初頭の新フリース学派の存在である。 そこで本研究は、おもにフリース学派、新フリース学派に着目することによって、19世紀~20世紀初頭における哲学と自然科学の協働の現場へと光を当てることを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究活動スタート支援の主要な実績として、単著Confronting the German Idealist Tradition (Routledge, 2023) の出版が挙げられる。本書は、19世紀ドイツ哲学の通俗的なイメージを再考することを目指すものであり、「ドイツ観念論」と同時代に存在した、忘却された系譜の存在に光を当てるものである。この観点から本書は、ヘーゲルと同時代に、ヘーゲルと敵対していた潮流としての、フリースおよびフリース学派、新フリース学派の哲学を再検討することによって、19世紀ドイツ哲学の見取り図を刷新する。
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