研究課題/領域番号 |
22K19992
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 菜穂 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 助教 (40964995)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ペルシア文学 / 詩的形象 / 比喩 / イラン現代詩 / 修辞学 / ペルシア語 / 詩的言語 / イスラーム修辞学 |
研究開始時の研究の概要 |
1千年を超えるペルシア詩の伝統において、比喩が織りなす意味連関は豊穣な詩的言語の体系を生み出し、様々な分野に影響を及ぼしてきた。本研究はイラン現代詩研究の立場からペルシア文学の特徴である比喩に依拠した詩的語彙体系の解明を目標とし、そのための土台として現代の基礎的な議論を集約し、日本語の論文および資料を作成することを目的とする。なかでもM. R. シャフィーイー・キャドキャニーの名高い文学研究書『ペルシア詩における詩的形象』(初版1971年)を中心に据え、同書と関連性の深いM.T.バハールの『文体論』をはじめとする先駆的著作および同分野における近年の研究成果との比較検討を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度は、主として本研究の中心的課題であるM.R. シャフィーイー・キャドキャニー著『ペルシア詩における詩的形象』(Sovar-e khiyal dar she’r-e farsi、以下『詩的形象』と略記)の読解および内容に関する資料作成を行なった。以下に概要を記す。 ・研究会の開催:研究を進めるにあたって、当該分野に関する知見をもつ研究者・大学院生数名の協力を仰ぎ、年度内に計4回の研究会を開催した。各回では同書における専門用語の解釈や訳語の検討を行なった。 ・学会での報告:10月末に行われた第64回オリエント学会で「モハンマド・タギー・バハールにおけるサブク概念の検討」と題し、報告を行なった。そのなかで、『詩的形象』に影響を与えたと考えられる、近代イランの文学者バハールの『文体論』(Sabk-shenasi)におけるキーワード「サブク」が、ヨーロッパにおける「文体」(Style)を念頭に置きつつ、イランの文学的伝統との接合を目指したものであると同時に、文学史に対する批評的視点を含むものでもある点を明らかにした。 ・現地調査:3月上旬、イランに滞在し、資料収集および近年の文学状況に関する調査を行なった。特に、現地の文学研究者に面会し、最近の研究について伺い、本研究に関する示唆を得た。それらの現地調査で得られた成果をもとに、本研究の概要および現代詩に関する近年の動向について、3月末にアジア・アフリカ言語文化研究所で開催されたイラン研究会で報告を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
『詩的形象』の読解および訳文・資料作成に関しては、当初目標とした頁数には達していないものの、同書で扱われている分野や問題系の広さを考慮し、なるべく細部を注視して訳読と基礎研究を進めており、本研究全体の進み方としては順調であるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に沿って、引き続き『詩的形象』の読解、訳文・資料作成を継続する。また、本研究に関わる研究会の開催のほか、年度末の報告に備え、研究ノートの執筆を進める。
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