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音響学的アプローチによる韓国語破裂子音の知覚学習法とその神経生理学的評価

研究課題

研究課題/領域番号 22K19996
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0102:文学、言語学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

成 儒彬  九州大学, 大学病院, 学術研究員 (30968326)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード韓国語 / 破裂子音 / 日本語母語話者 / 知覚訓練 / 脳波 / 韓国語母語話者 / 基本周波数 / 神経振動 / 知覚学習
研究開始時の研究の概要

日本語母語話者は韓国語の破裂子音の聴き分けが困難であることが知られている (例えばどちらもkのような音に聴こえるなど)。本研究では,韓国語母語話者が発声する破裂子音は種類によって後続する母音の音の高さが異なるという知見に基づき,声の高さに注目する知覚訓練を実施し,訓練前後の聴き取りの成績や脳波の変化を調べることで訓練の効果を検証する。本研究を通して,単純な反復聴取では容易に向上しない韓国語の破裂子音の聴き分け能力が効果的に習得できる訓練方法の確立を目指す。

研究成果の概要

本研究では, 声の高さに注目する知覚訓練によって日本母語話者が韓国語の破裂子音 (/t*/, /t/, /th/) の聴き分けをより効果的に習得できるかを検討した。さらに, 訓練を通じて, 声の高さに関連する神経活動が韓国語母語話者に近づく形で変化するかを調べることで, 声の高さに注目する訓練の有効性を生理学的観点から示すことを試みた。その結果, 声の高さに注目するよう助言を受けた群と受けなった群の両群とも, 訓練を通じて韓国語母語話者と同程度に正答率が上がることが示された。さらに, 脳波分析では, 声の高さの遷移に応じて生じる脳神経活動の位相同期度の変化を観察することができた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本語母語話者は韓国語の破裂子音の聴き分けを習得することは困難であることが知られている。本研究の結果は, 音声刺激と訓練次第では日本語母語話者も聴こえてくる破裂子音の発音を三つのカテゴリーに分けて習得することができることを示唆する。また, 本研究では, 破裂子音を聴き分ける時の下降または上昇する後続母音の周波数の遷移の神経表現を観察することができた。この結果は, 脳波の時間周波数解析によって発音習得の程度が評価できる可能性を示唆しており, 外国語学習者や子どもの発音習得度の評価のための研究につなげられると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Kimchi or gimchi? Perceived similarity between Korean lenis and Japanese voiced/voiceless stop sounds2023

    • 著者名/発表者名
      Sung Yubin、Mitsudo Hiroyuki
    • 雑誌名

      Acoustical Science and Technology

      巻: 44 号: 2 ページ: 66-76

    • DOI

      10.1250/ast.44.66

    • ISSN
      0369-4232, 1346-3969, 1347-5177
    • 年月日
      2023-03-01
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 発作性運動誘発性ジスキネジアにおける体性感覚定常反応課題時の皮質活動異常2023

    • 著者名/発表者名
      三笘良, 田村俊介, 成儒彬, 眞崎勝久, 平野昭吾, 中尾智博
    • 学会等名
      第119回日本精神神経学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 若年性ミオクロニーてんかんにおける聴性、および体性感覚性定常状態反応の異常2023

    • 著者名/発表者名
      三笘良, 田村俊介, 光藤崇子, 成儒彬, 松本航, 山口高弘, 向野隆彦, 重藤寛史, 平野羊嗣, 平野昭吾, 磯部紀子, 中尾智博
    • 学会等名
      第56回日本てんかん学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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