研究課題/領域番号 |
22K20002
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
後藤 渡 早稲田大学, 文学学術院, 講師(任期付) (80961656)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ジョルジュ・ペレック / フランス文学 / ラジオ / メディア / ジャン・ティボードー / アダプテーション / 映画 |
研究開始時の研究の概要 |
ラジオという場から60年代から70年代初めのフランス文学を概観しようという目的のもと、①前提となるラジオという場について、②作家と音楽家によるラジオドラマの分析、③ラジオからテクストへの影響、この三点について、音楽家たちとのかかわりと、ジャン・ティボードーとジョルジュ・ペレックという2人の作家を中心に分析しながら、ラジオでの創作を機に、音が作家たちにテクストの上での現実を表す指標となったことを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ラジオでの創作手法や主題がテクストの中に現れており、テクストでの創作手法や主題がラジオの中に現れていると仮定から、この研究課題は出発した。作家ジョルジュ・ペレックのテクストの中にメディア作品の痕跡が存在し、それらの痕跡が創作の主題に大きくかかわっていることを詳らかにした点を具体的な成果である。そしてペレックが制作したラジオ番組の中には、テクストで示された創作の主題(喪と可能世界)が隠されていることも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的意義は、1960年代から70年代にかけてのフランスの作家たちがテクストの上での創作活動のみで活動していたわけではないという前提のもと、メディア創作とテクスト上での創作の相互性を詳らかにした点にある。加えて、ラジオでの創作を扱うという姿勢はフランスでもあまり進んでいない作家たちのラジオ研究の一助となるものである。そして、テクストとメディアを互いに独立して関係のないものと扱わない手法は、純粋なテクスト研究やメディア研究の枠に作家の活動をとどめないものであり、その点にも学術的意義があるといえる。
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