研究課題/領域番号 |
22K20010
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 琉球大学 (2023) 立命館大学 (2022) |
研究代表者 |
三島 庸平 琉球大学, 国際地域創造学部, 講師 (30961198)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ロマンス語 / 語源U/Vの非・唇歯音化 / 語源Fの保持と変化 / 通時音韻論 / 階層理論 / 語源Fの変化 / 基層理論 / 非唇歯音化 / ロマンス諸語 / 中世公証文書 / 言語接触論 / 音声音韻論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、スペインとフランス南部のロマンス諸語全てを対象にした比較研究を行い、祖語ラテン語のU/Vの発音が非唇歯音化した原因を再解釈する。具体的な調査方法として、現代の方言資料と、8世紀から15世紀の公証文書を中心に分析する。まず、それぞれのロマンス語におけるラテン語U/Vの通時的共時的な状態を明らかにする。次に、それを比較分析することで、ロマンス諸語の類似点および相違点を浮き彫りにする。最後に、分析で得られた知見を基盤に先行研究にみられる原因説明を再検討し、新しい解釈を提示する。
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研究成果の概要 |
本研究では、現代の方言資料と古い文献資料の分析を通してスペインとフランス南部のロマンス諸語における祖語ラテン語のU/V音の非・唇歯音化を再解釈することを目指す。その一環として、先行研究の問題点を指摘し、またラテン語U/V音の変化とF音の変化を一つの問題として扱う必要性を明らかにした。また、ラテン語F音の保持と変化の解明と、言語接触に基づく「階層理論」の理論的問題の解消を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究は、スペインとフランス南部におけるロマンス諸語の部分的な比較に留まり、その原因を十分に検証できていない。本研究は、当該地域のロマンス諸語全てを研究対象にすることで、ラテン語U/V音の非・唇歯音化の原因を一体的かつ網羅的に追求する。新しい比較研究の観点から当該の原因を検討すると同時に、個々のロマンス諸語における先行研究の成果を統合する。また、異なる言語の言語資料を同一の方法論で分析するだけでなく、近年に編纂された資料を用いることで新しい言語データを提供する。そのため本研究は、ラテン語からロマンス語への変遷に関する重要な基盤研究となり、ロマンス語の概説書等への貢献が期待される。
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