研究課題/領域番号 |
22K20039
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0102:文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
小林 雄一 京都先端科学大学, 全学共通教育機構, 講師 (00964553)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 名語記 / 古辞書 / 色葉字類抄 |
研究開始時の研究の概要 |
鎌倉時代に成立した語源辞書『名語記』は、当時の言語を知る上で重要な資料であると評価されながら、辞書としての基礎的な研究が少なく、また、正確な本文が提供されていない状況が続いている。そのような現状を踏まえ、次の二点を本研究の目的とする。 ①『名語記』と『色葉字類抄』との語彙の対照による『名語記』掲載語彙研究の精緻化 ②前尾記念文庫蔵の紙焼き写真本『名語記』による翻刻の校訂および、巻七の釈文の提供
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研究成果の概要 |
鎌倉時代成立の語源辞書『名語記』の掲載する語(掲出語)を『色葉字類抄』と対照した。その結果、『名語記』の掲出語全体(巻七を除く)の56%が『色葉字類抄』と共通するか部分的に一致するという結果を得た。また、巻二から巻六までの語彙の重なり方、漢字表記の合致の割合の傾向が、増補したそれ以降の巻と相違することがわかった。『名語記』の本文校訂については、宮津市前尾記念文庫を訪問し、翻刻の校訂作業を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『名語記』の掲載語彙は、鎌倉時代当時の言語を反映していると評され、また、俗語が多く含まれるとも言われるが、その実態は明らかではなかった。かつて拙稿において『名語記』が『色葉字類抄』を参照していることを指摘したが、今回の研究で、掲出語全体の半数以上が『色葉字類抄』と共通していることがわかった。これは『名語記』の掲載語彙の性質を考える上での手がかりとなることだろう。
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