研究課題/領域番号 |
22K20051
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0103:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
貝賀 早希子 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (80963678)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 国際連盟 / 国際関係史 / 民主主義 |
研究開始時の研究の概要 |
1920年の国際連盟の創設によって、国際社会ではじめて民主主義が普遍的価値として支持されるようになった。これまで、国際関係における民主主義についての研究の多くは、民主主義は誰もが肯定的に認めるべき普遍的価値である、という考え方を前提として進められてきた。しかし、そのような前提に基づいたアプローチでは、民主主義の概念がどのように国際社会で核となる概念とされ、同時に国際政治において利用されたのかについて、十分な歴史学的説明がなされないといえる。この問いを明らかにするために、本研究は、当時の政治・議論等を分析し、民主主義がどのように排除の要素をもちながら普遍的価値とされていったのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
1920年の国際連盟の創設によって、国際社会ではじめて民主主義が普遍的価値として支持されるようになった。これまで、国際関係における民主主義についての研究の多くは、民主主義は誰もが肯定的に認めるべき普遍的価値である、という考え方を前提として進められてきた。しかし、そのような前提に基づいたアプローチでは、民主主義の概念がどのように国際社会で核となる概念とされ、同時に国際政治において利用されたのかについて、十分な歴史学的説明がなされないといえる。 以上のことを明らかにするため、本研究では、各国の資料館に保存されている個人文書や外交資料を分析し、民主主義がどのように普遍的な国際的価値とされるようになっていったのかを明らかにする。課題採択された8月以降は、イギリスのロンドン・ドイツのベルリン・アメリカのワシントンDCの史料館で調査を行い、とくに1920年代から1930年代半ばまでの国際連盟関連史料を収集した。また、3月には北米のInternational Studies Associationにおいて、本プロジェクトの一部の報告を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね研究計画に沿った進捗状況である。 上記した成果に加えて、5月にはカナダのUniversity of Waterlooにおいて開催される国際関係史ワークショップに招待されており、戦間期の国際政治に関して多くの専門家らと意見交換をする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
上記のワークショップでの報告をディスカッションに加え、8月にはオランダ・フランスの史料館が保持する国際法学者らの個人文書を収集・分析する予定である。これらによって、予定していた史料収集はほぼ完了するため、秋にはこれまで収集した史料とあわせて論文執筆を本格化させる。こうした段階を踏まえたうえで、2023年度中には本プロジェクトをもとにした英語論文を一本投稿予定である。
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