研究課題/領域番号 |
22K20135
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0107:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山本 明日香 九州大学, 比較社会文化研究院, 講師 (20962856)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | インド / 宗教 / 相続 / 賃金 / 人的資本 / 寺院 / NGO(トラスト、ソサエティ) / 農村 / 格差 / 教育 / 宗教参加 / 寄付 / NGO(ソサエティ、トラスト) / 健康 / NGO / 雇用 / 経営 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、インドにおける家計・企業・団体を研究対象として、複雑であると思われる宗教と経済の関係を、複数の課題から全体的に明らかにすることを試みる。主な課題は、企業経営者の宗教的属性が経営戦略に与える効果の分析、経済発展と宗教団体の活動戦略の変化に対する分析、博士論文の一部とした研究(宗教間賃金格差、巡礼と支出)の精緻化である。宗教団体のデータは質問票を配布することで収集することを計画している。
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研究成果の概要 |
本研究課題の主たる成果は、博士論文の一部を大幅に加筆修正し、査読付き論文として『アジア研究』第70巻1号に掲載された研究である。ヒンドゥー教徒の指定カーストおよび指定部族とイスラーム教徒間の賃金格差構造はどのように変化したか、両グループ間の賃金格差の要因は何かを明らかにした。その他、インドの宗教と宗教の経済学に関する紀要論文が1本、相続法の改革とその人的資本への影響に関する査読進行中の英語論文が1本ある。 加えて、在インドの企業や、ヒンドゥー教・シク教寺院、農村にて複数回フィールドワークを行った。巡礼・宗教行動に関する研究は既にセミナー報告を行い、24年度中に精緻化して査読雑誌への投稿を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
階層間格差が依然として深刻であるインドにおいて、宗教的属性に係る制度的な不平等が、社会的弱者層の中でもさらに格差を生じさせている可能性を示唆したという点が、本研究課題の主たる成果の学術的意義である。さらに、ヒンドゥー至上主義的な立場にある現政権の政策を踏まえると、個人の宗教性が経済に与える影響と、経済発展が個人や団体の宗教性に与える影響の双方を実証的に分析することは、学術的・社会的に意義があるため、今後も研究を継続する。
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