研究課題/領域番号 |
22K20215
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 宮崎大学 (2023) 広島大学 (2022) |
研究代表者 |
中村 大輝 宮崎大学, 教育学部, 講師 (90839094)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 科学的リテラシー / 条件制御 / 科学的推論 / 科学的思考力 / 科学教育 / 教育測定 / 適正処遇交互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
理科教育において条件制御能力の育成は重要かつ困難な目標の1つであり、これまで多くの研究が蓄積されてきた。研究の蓄積を通して、平均的に効果の高い指導法が明らかにされてきた一方で、どのような特性の学習者にどのような指導法が有効かという交互作用は検討されてこなかった。このような状況を踏まえ本研究では、①研究間で比較可能な条件制御能力の測定方法を開発した上で、②条件制御の指導介入と効果検証を行う。そして、条件制御能力に対する指導法と個人特性の交互作用効果を検討し、個人の学力や学習意欲に応じた効果的な条件制御の指導法を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では①研究間で比較可能な条件制御能力の測定方法を開発した上で、②条件制御の指導介入と効果検証を行った。①については、アメリカ科学振興協会(AAAS)によって開発された調査項目(21項目)と新規開発した項目(1項目)を用いて条件制御能力を測定する調査冊子を構成し、中学生416名を対象とした調査の結果に基づきコンピューター適応型テストを開発した。②については、中学生を対象とした介入研究の結果、条件が制御されていない実験を制御されている実験をデモンストレーションすることが条件制御能力の育成に有効であることが明らかになった。また、学習者の個人特性によって適切な指導が異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は主に次の2点である。第1に、項目反応理論に基づくコンピューター適応型テストを開発したことである。これまでの条件制御に関する介入研究の効果指標が研究間で比較できなかったのに対して、本研究では項目反応理論に基づき研究間で比較可能な条件制御能力の測定方法を提案している。第2に、学習者の特性に応じた指導法を提案したことである。このような交互作用効果を検討することは先行研究にはない学術的独自性・創造性を持つだけでなく、個別最適な学びの実現を志向する近年の我が国の教育改革の方向性とも一致するものである。
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