研究課題/領域番号 |
22K20226
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
伊藤 茉莉奈 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 助手 (50962049)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 音声教育 / 発音指導 / 日本語教師 / 教師養成 / 教師研修 / 教師教育 / 教育理念 / 多様性の尊重 / 日本語教育 / 音声 / 省察 / 教育観 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、音声をテーマとする教師教育(養成・研修)の現状と課題を明らかにし、課題解決に向けて提案する。そして、本研究の成果を広く発信し、日本語教師教育のあり方に対する議論や対話の活発化をめざす。2019年の法律の施行を受け、多様な背景と学習目的を持つ日本語学習者数の増大に対し、教育現場が対応できていないという問題が生じている。場当たり的な教育では、日本語を通して学習者が社会に参加していく力が育まれず、結果的に雇用が安定しない。本研究では、こうした日本社会全体の問題の解決に向け、学習者のコミュニケーションに大きく関与する音声をテーマとする、日本語教師教育のあり方を再検討する。
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研究成果の概要 |
研究課題①について、音声をテーマとする教師教育は、発音指導をどのように行うかという実用的な側面に集中しているという現状を明らかにした。研究課題②について、音声教育に対する日本語教師の省察の観点が不足していることと、多様性を尊重し合う社会の実現に向けて音声観や音声教育理念に関する議論を進めることを課題として提示した。研究課題③について、(1)教師自身が音声教育における教師の役割の捉え方を自覚すること、(2)教師の役割の捉え方のずれに気づき、授業実践の教育理念と音声教育の方針とを統合すること、(3)音声教育における課題を、統合した理念と方針から捉えなおすことを課題の解決案として提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子高齢化に伴う日本の労働力確保に向けた、2019年の法律の施行を受け、日本語教育をとりまく環境が大きく変わったが、多様な背景と学習目的を持つ日本語学習者数の増大に対し、日本語教育の現場が対応できていないという問題が生じている。本研究では、こうした日本社会全体の問題の解決に向け、日本語教師の教育のあり方を再検討した。中でも、学習者のコミュニケーションに大きく関与する音声をテーマとする教師教育に着目し、その現状と課題、課題解決に向けた提案をしたことは、日本語学習者の多様化に対応できる教師の育成に大きく寄与するものであり、研究と現場の分断を乗り越え、社会的に広く波及効果をもたらすことが期待される。
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