研究課題/領域番号 |
22K20227
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
太原 達朗 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助手 (70962059)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 言語テスト / 英語教育 / 大学入試 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は日本における大学入試英語問題の外部試験(=英検等の民間試験や大学入学共通テスト)と独自試験(=各大学が独自に作成した試験)のリーディング問題の内容分析を実施し, 両者の類似点と相違点を明らかにすることを目的とする。そのために, 本研究は言語テスト理論の枠組みを用いて独自試験と外部試験を対象に (1)テキストツールを用いた分析(リーダビリティ・語彙), (2) コーディングによる分析(読解に必要な範囲・測定内容のカバー範囲・ジャンル)を実施する。
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研究実績の概要 |
2022年時点において, 日本の大学入試英語問題において外部試験(=英検等の民間試験や大学入学共通テスト)が, 独自試験(=各大学が独自に作成した試験)と並行して使用されている。しかし, 各大学が適切な外部試験の選択・使用するには, 独自試験と併用する各外部試験の開発目的と測定内容を把握し, 独自試験と比較・対照を行うのが望ましい。同時に, テスト内容を実証的に把握することは各試験を使用した場合の波及効果, つまりテストが教育や学習に与える影響を予測するための第一歩となる。そこで本研究は外部試験と独自試験の英語リーディング問題の内容分析を実施し, 両者の類似点と相違点を明らかにすることを目的とする。
本研究は言語テスト理論の枠組みを用いて独自試験と外部試験を対象に (1)テキストツールを用いた分析(リーダビリティ・語彙), (2) コーディングによる分析(読解に必要な範囲・測定内容のカバー範囲・ジャンル)を実施する。1年目はテスト内容分析の初期段階として, 外部試験の大学入試共通テストと英検2級・準1級のリーダビリティ・語彙分析を実施し, 今後の分析の方針を立てた。また本研究内容を国際会議Language Testing Research Colloquium のWork in progressセッションにて発表申込を行い, 採択された。2年目前半は2023年6月にLTRCで発表予定であり, フロアからのフィードバックを基に分析内容や分析基準を精緻化させる予定である。同時に, 研究代表者と研究協力者によるコーディング分析を含め, 外部試験と独自試験の残りのテスト内容分析を完了する予定である。2年目後半には分析結果をまとめ, 論文執筆に着手する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目は本研究に必要となる機器やソフトウェアの導入を行い, 同時に分析対象となるテストが収録されている書籍・DVD-ROMを購入し, 研究環境の構築を行った。また, テスト内容分析の初期段階として, 外部試験の大学入試共通テストと英検2級・準1級の語彙分析を各1回分実施し, 今後の分析の方針を立てた。テストの測定内容を調査するテキスト分析や, 各大学が独自に作成する独自試験の分析に関しては, テストの選定基準や分析対象の範囲を決定する必要があり, その準備に関して若干の時間を要した。しかし, 前述の外部試験の1年分の分析から今後の分析の見通しが立っているため, 現在までの達成度は「おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は継続してテスト内容分析を実施する。分析項目はリーダビリティ・語彙を中心としたテキスト分析に加えて, 読解に必要な範囲や測定内容, ジャンルを調査するため研究代表者と研究協力者によるコーディング分析を行う。具体的には, 各外部試験を分析し, その結果を基に分析対象とする独自試験を決定し, 同様に分析を行う。これらの分析結果を基に, 外部試験と独自試験の比較・対照を実施し, 国内外の学会や論文による研究成果の公表に取り組む予定である。
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