研究課題/領域番号 |
22K20262
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
下岡 ちえ 森ノ宮医療大学, 看護学部, 准教授 (30367586)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | リスクセンス / 患者安全 / 看護学生 / 実践力 / 基礎看護学教育 / 臨地実習 / 患者の安全 / 医療安全 |
研究開始時の研究の概要 |
臨地での実習は看護学生の知識・技術・態度を統合し、発揮する貴重な学習の場である。その一方で、学生は、実習場での自身の看護行為において、「ヒヤッ」としたり「ハッ」としたりした感覚を抱く体験をする。 本研究の目的は、看護学生の実習での看護行為を分析し、患者の安全の視点から問題に気づくというリスクセンスを育成するための教育的示唆を得ることである。その結果が、学生の積極性を大切にし、実習場で安全に看護行為を行えるようにするための学生のリスクセンスの育成に繋がると考える。
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研究成果の概要 |
学生の臨地実習での看護行為を分析し、患者(利用者)の安全の視点から問題に気づくというリスクセンスの育成を目的とした。「ヒヤッ」としたり、「ハッ」としたりした感覚をもった学生6名へインタビューし、8場面を得た。根本原因分析法により、86の「出来事」の行動、131の「なぜ」の問い、103の「根本原因候補」、8の「根本原因」が抽出された。「根本原因」は「ヒューマン・ファクター」から生じていた。この場面は、学生の行為だけでなく、その場にいた看護師の意向や患者の思いが複雑に絡み合う出来事の流れから生じていると推察された。加えて、問題に気づくことができた貴重な体験と捉えることが重要であると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1999年の患者取り違え手術事故以来、安全管理への対策が講じられている。安全管理とは、看護行為に際して、安全を確保するために行うマネジメントである。すべての看護職の責務であり、1人ひとりの看護職が安全管理に関わる必要があることを意味する。 看護基礎教育においても、同様に、将来看護職となる看護学生の臨地実習における「ヒヤッ」としたり「ハッ」としたりしたリスクを感じた場面を分析し、発生原因・発生過程を明らかにすることは、実践力の習得を妨げない、学生と患者(利用者)の双方の安全を確保した臨地実習における教育方法の知見を得ることができるという点で、意義がある。
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