研究課題/領域番号 |
22K20264
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 梅光学院大学 |
研究代表者 |
真田 穣人 梅光学院大学, 子ども学部, 講師 (70966100)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 協同学習 / 協同作業認識 / 尺度開発 / 教育方法 / 教師教育 / 尺度作成 |
研究開始時の研究の概要 |
主体的・対話的で深い学びは,前提として協同を志向する協同作業意識が必要になる。この意識の測定尺度は,大学生を対象としたものはあるが,小学生を対象としたものはない。また,大学生と小学生では意識構造自体が違う可能性がある。そこで本研究では,小学生を対象とした協同作業認識尺度を開発し,その尺度を用いて調査分析を行い,児童が肯定的な協同作業認識を高める授業を実践するために教師に必要な指導の視点と方法を明らかにする。
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研究実績の概要 |
令和4年度の研究実績として,尺度作成のための予備調査と分析を行うとともに,児童が肯定的な協同作業認識を高める授業に関する文献調査を行い,その実践方法を検討したことが挙げられる。 本研究の目的は,小学生を対象とした協同作業認識尺度を開発し,その尺度を用いて調査分析を行うことで,児童が肯定的な協同作業認識を高める授業を実践するために教師に必要な指導の視点と方法を明らかにすることであった。研究実施計画に即し,小学生を対象とした協同作業認識尺度を開発するため,小学校高学年を対象に予備調査を実施した。予備調査は,児童に対して,協同的な活動の場面でどのような思いを抱くかという問いについての回答が自由記述で求められた。その結果,協同的な活動に対して積極的に関わろうとする積極的態度,協同的な活動の有効性を認識する効果認識,協同的な活動に対して否定的に関わろうとする否定的態度がある可能性が示唆された。 そこで,予備調査を参考に原尺度の質問項目を作成するとともに,口語表現や方言を用いた記述については,質問紙としてわかりやすい文言に修正する段階まで研究を推進するに至った。また,本調査の実施に向けて,実施自治体,実施校と調整を進めている。 さらに,実践協力者,研究助言者との協議を重ね,尺度開発とともに,児童が肯定的な協同作業認識を高める授業を実践するために教師に必要な指導の視点と方法について,文献調査を進めるとともに,その実践方法について検討を行っているところである。尺度開発と具体的な教育実践に至るまでの下準備を整えることができたため,次年度へと続く研究活動にスムーズに移行することができると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,小学生を対象とした協同作業認識尺度を開発し,その尺度を用いて調査分析を行うことで,児童が肯定的な協同作業認識を高める授業を実践するために教師に必要な指導の視点と方法を明らかにすることを目的としている。現在までの進捗状況は,以下の理由から,おおむね順調に進展していると判断できる。 尺度作成のための予備調査は計画通り実施することができた。予備調査を終えて本調査の準備ができていることから,今年度に本調査を実施,分析することで,尺度開発を行うことができると考えられる。また,今年度に実施する予定の実践研究についても,すでにその内容と方法を検討しており,関係者から研究協力の承諾を得ることができている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は以下の研究活動を予定している。 1.実施した予備調査をもとに尺度作成のための本調査を実施,分析する。また,協同作業の認識と学年差,性差についても検討し,論文にまとめて投稿する。 2.開発した協同作業認識尺度を用いて事前事後調査を行い,協同作業認識を高めた学級の担任と児童を抽出し,該当の教員と児童に対して,インタビュー調査を行い,協同作業認識を高める指導方法を明らかにする。 3.2で明らかになった協同作業認識を高める指導方法を基に,協同作業認識を高める授業方法を開発し,研究の知見の公開と提言を行うことで,幅広い教育現場への普及を目指す。
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