研究課題/領域番号 |
22K20280
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2023) 東京都立大学 (2022) |
研究代表者 |
岩渕 和祥 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 助教 (90967001)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 総合型選抜 / 学びの保障 / 政策実施 / グローバル人材 / 教員の認識 / エリート教育 / 国際バカロレア / 卓越と平等 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、グローバル人材の育成において、教員がどのような役割を果たしたのかについて、アンケートによる調査とインタビューを組み合わせて明らかにすることを目指します。中間層全体をグローバル人材とするのか、あるいは一部の生徒のみを対象とするのか、教員がどのような考えを持っているかに着目し、また、調査を通してそうした考えがどのような要素に影響を受けるのかも示します。
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研究成果の概要 |
本研究では、グローバル人材育成のうち、特に国際バカロレア(IB)に着目し、教員がどのような認識を有するのかを明らかにすることを目的としていた。学校への訪問・教員インタビューという質的調査、ならびに教員の認識に影響を与える保護者の意識調査を実施した。教員は総合型選抜を利用した大学進学を支援しつつも、IBを学びの保障のツールとしても使っていることが明らかとなった。グローバル人材育成については、その政策的背景や他国との比較というマクロな視点からの研究が多かったが、政策的意図が現場でどのように実現、あるいは調整されているのか、本研究はその一端を明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義として2点挙げられる。まず、教育社会学的な研究ではマクロな制度的環境とミクロな学校という文脈の相互作用で教育実践が成立すると考えられているが、本研究ではグローバル人材育成について、その様相を明らかにすることができた。また、教育政策研究においては、政策が移転される場合、その意味内容が変容することが指摘されてきたが、その変容の実施過程についての研究は不十分であり、本研究はそれを補うものであった。社会的な意義としては、グローバル人材育成政策の効果的な実施のため、異なるレベルのアクターにおいてどのような認識の違いがあるかを示し、それにより両者の協働の可能性を指摘した点が挙げられる。
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