研究課題/領域番号 |
22K20291
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪信愛学院大学 |
研究代表者 |
村津 啓太 大阪信愛学院大学, 教育学部教育学科, 講師 (10967699)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アーギュメント / 科学の性質 / 教授方略 / 小学校理科授業 / 科学的探究の性質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、近年アメリカで注目されつつある「アーギュメント駆動型探究(argument driven inquiry)」の詳細な検討・分析を通して、科学的探究の性質に対する小学生の理解を促進するための教授方略を開発し、その有効性について検証することである。そのために、デザイン研究(Design-based Research)の手法に則り、開発した教授方略を反映させた小学校理科授業の実施を通して、質問紙調査、面接調査、ワークシートの記述、授業における小学生の発言記録などを分析し、教授方略の繰り返しの改善を行うことで、その有効性を検証し、そこで得られた実践的な知見を提案していく。
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研究実績の概要 |
本研究では、近年アメリカで注目されつつある「アーギュメント駆動型探究(argument driven inquiry)」の詳細な検討・分析を通して、科学的探究の性質に対する小学生の理解を促進するための教授方略を開発し、その有効性について検証することを目的としている。そのために、①先行研究の精査に基づく教授方略の開発、②小学生対象の実験授業を通した教授方略の検証、③検証結果をもとにした教授方略の改善を行う予定である。 2023年度は,「アーギュメント駆動型探究(argument driven inquiry)」に関わる先行研究を精査し、その教授方略に基づく実験授業の実施を行った。実験授業においては,先行研究から見出された4つの教授方略を反映させた。具体的には,アーギュメントの基本的な構成能力を育成する「育成」、アーギュメントを可視化し批評し合う「批評」、学習者が取り組んだ科学的探究を明示的に振り返る「内省」、各個人が作成した学習レポートをお互いに査読し合う「査読」であった。実験授業の概要については,2023年度6月に開催された日本科学教育学会研究会において公表済である。 実験授業においては,小学校第6学年理科「物の燃え方」を題材として実施した。実験授業では,科学の性質に関する質問紙調査を授業前後に実施するとともに,アーギュメントの構成技能テストを授業終盤に実施した。評価の結果,実験授業を通して,小学生の科学の性質に関する理解度が向上するとともに,アーギュメントの構築技能の定着が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
交付申請書に記載した研究目的について、2023年度はやや遅れている。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、実験授業を2022年度に実施する予定であったものの,2023年度への変更を余儀なくされたためである。これに伴い,収集データの分析ならびに公表を2024年度に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,2023年度に完了することができなかった実験授業のデータ分析を行い,その成果を公表する予定である。具体的には,2024年11月に実施される国際会議(THE INTERNATIONAL ORGANIZATION FOR SCIENCE AND TECHNOLOGY EDUCATION (IOSTE))ならびに第74回日本理科教育学会全国大会にいて,その成果を公表していく。
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