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周辺領域に依存した小視野刺激の色知覚メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20317
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0110:心理学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

兼松 圭  九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (40966272)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード色覚 / 空間視 / 錯視 / 錐体 / 視覚 / 光学 / 実験心理学 / 知覚
研究開始時の研究の概要

ヒトの視覚は物理的な上限を超えて、細かなオブジェクトやテクスチャの違いに気が付く。これは視覚システムが欠損のある入力情報から細かな詳細を再構成することで、視覚世界を提供することを表す。細かな刺激の検出性能に関する研究は十分に行われているものの、その刺激がどのようなメカニズムで知覚されるかは不明な部分がある。本研究では、細かな刺激の周辺の空間情報が知覚に寄与するという仮説から、ヒトの色覚に基づく細かな刺激の知覚メカニズムを解明し、一般的な表示機器上でどのような影響が生じるか明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

本年度はS錐体不在領域内の色知覚に周囲の色がどのように影響するか検討するため,グレア効果に着目して心理実験を実施した.グレア効果は黒から白の輝度勾配が中央の白をより明るく輝いて見せる錯視現象である.中央に灰色の領域を配置すると,輝き知覚との明るさ対比が増強されることが知られているが,色対比が起こるかは不明だった.昨年度の研究成果より,グレア錯視内の色知覚は周辺をぼかしていないパターンより強く色が誘導されるが,この誘導量は比較的小さかった.誘導量を安定させるためには順応を一定にするなどの操作が必要であると考えられるが,グレア錯視の時間的な効果は不明な点も多い.基礎的な調査としてグレア錯視に提示時間が与える影響を調査した.輝度勾配を黒背景または白背景に短時間提示し,提示されたときの明るさ感を被験者は回答した.黒背景には正の輝度勾配を,白背景には負の輝度勾配を提示することで勾配の極性効果を,提示時間を操作することで提示時間の効果を検証した.刺激にはグレアパターンとその対照条件を準備した.実験結果は刺激条件によらす輝度勾配の極性に大きな効果量があった.正の輝度勾配では提示時間に対してピークをもつ応答であり,負の輝度勾配では減衰した.特定の提示時間でのみ刺激条件間に差が生じたものの,提示時間と刺激条件間の交互作用の効果量は小さかった.これは実験した提示時間範囲内ではグレアパターンによる明るさ感の変化は比較的小さいことを示している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

再実験が重なり,実験実施に時間を要したため計画より遅れている.ただし,実験を追加したことで色覚以外に関連する基礎的な知見を観察できたため,重要な研究成果を得ることができたと考えている.

今後の研究の推進方策

研究期間を延長することで,得られた研究成果を論文として投稿することを第一に推進する.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] S錐体不在領域の色知覚に周辺色が与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      兼松圭,伊藤裕之
    • 学会等名
      日本視覚学会2023年夏季大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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