研究課題/領域番号 |
22K20351
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0202:物性物理学、プラズマ学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高瀬 寛 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (70963990)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非ガウス型状態 / 伝令付き状態生成 / 量子コンピュータ / 光量子情報処理 / 量子光学 |
研究開始時の研究の概要 |
量子コンピュータは次世代の情報技術として注目を集めている。光を使った量子コンピュータは量子計算の大規模化が容易な点で有望だが、その実用化にはGottesman-Kitaev-Preskill(GKP)量子ビットと呼ばれる特殊な光量子状態が必要である。これまで光GKP量子ビットを自在に生成する手法は知られていなかったが、可干渉分岐という量子操作で任意のGKP量子ビットが生成できると近年明らかになった。本研究は可干渉分岐を実証し、GKP量子ビット生成に向けた第一歩を達成することを目指す。
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研究成果の概要 |
可干渉分岐は量子光の波動関数がガウス関数で与えられるとき、それを変位したガウス関数の和に分岐させるものである。当初の提案では、可干渉分岐操作にはユニバーサルスクイーザと呼ばれる実験的に利用の難易度が高い操作を必要とした。そこで研究実施者は、ブロッホメシア分解により分岐操作をユニバーサルスクイーザを用いない形に簡略化した。この簡略化された可干渉分岐操作を3光子までの光子数測定により実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、申請者が提案しているGKP量子ビットの生成手法の最も基礎となる技術である。本研究をさらに発展させることで光進行波中にGKP量子ビットを生成する難易度が大幅に低下し、光量子コンピュータ上で量子誤り訂正を実行可能になる。光量子コンピュータは優れたスケーラビリティや常温常圧での稼働、高いクロック周波数などからいち早い実用化が期待されており、本研究は量子技術の社会実証を推進する役割を果たしている。
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