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微小領域希ガス同位体イメージングに基づく始原隕石中の彗星物質の特定

研究課題

研究課題/領域番号 22K20376
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0204:天文学、地球惑星科学およびその関連分野
研究機関北海道大学

研究代表者

小長谷 智哉  北海道大学, 理学研究院, 博士研究員 (40963757)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード同位体ナノスコープ / ヘリウム / CRコンドライト / 太陽風 / 前主系列星期太陽 / 始原隕石 / 彗星塵 / 希ガス同位体
研究開始時の研究の概要

近年、小惑星集積時の情報を残す始原隕石であるCRコンドライトがHeとNeに富む彗星塵に似た物質を含むことが明らかになった。ところがその物質の岩石鉱物学的特徴は不明であり、彗星物質かどうかを結論するまでには至っていない。本研究では、CRコンドライトについて同位体ナノスコープによる微小領域希ガス同位体イメージングと透過型電子顕微鏡観察を行い、HeとNeに富む物質の岩石鉱物学的特徴を明らかにする。隕石中に彗星物質が混入するためには母天体小惑星の集積前に小惑星形成領域に持ち込まれる必要があるため、本物質が彗星由来であれば原始太陽系円盤内の物質混合プロセスを制約する重要な知見となる。

研究成果の概要

微小領域He同位体イメージングと電子顕微鏡観察を組み合わせ、隕石中のHe-4に富む微小物質の岩石鉱物学的特徴を調べる手法を確立した。その手法を用いて始原的なCRコンドライトの細粒マトリクス部からHe-4に富む物質を発見し、物質中のHe-4分布と岩石鉱物学的特徴を明らかにした。He-4は物質に含まれる2μmのシュライバーサイト中に均質かつ高濃度に存在した。この分布は大量の太陽高エネルギー粒子が打ち込まれたことを示唆し、前主系列星期の活発な太陽活動を反映すると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

太陽に似た質量を持つ若い恒星の観測から、前主系列星期の太陽は現在と比べて非常に活動的であり、多量の高エネルギー粒子やX線を放出していたと推測されている。太陽活動は原始惑星系円盤や惑星大気に大きな影響を与えるため、太陽系の物質進化過程において重要である。本研究での発見は若い太陽の活発な活動の証拠であると考えられ、初期太陽系物質進化過程を理解する上で重要な成果である。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] CRコンドライトMIL090657中のHeに富むクラスト:前主系列星期太陽起源の高エネルギー粒子照射の証拠2024

    • 著者名/発表者名
      小長谷智哉, 馬上謙一, 松本恵, 和田壮平, 圦本尚義
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2024年大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] MIL090657隕石中のHeに富む粒子の岩石鉱物学的特徴2024

    • 著者名/発表者名
      小長谷智哉, 馬上謙一, 松本恵, 和田壮平, 圦本尚義
    • 学会等名
      惑星物質科学のフロンティア研究集会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Evidence for exposure to solar energetic particles from the young Sun2024

    • 著者名/発表者名
      Obase T, Bajo K, Wada S, Matsumoto M, Yurimoto H
    • 学会等名
      Solar System symposium in Sapporo 2024
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] MIL090657隕石の微小領域ヘリウムイメージング2023

    • 著者名/発表者名
      小長谷智哉, 馬上謙一, 和田壮平, 圦本尚義
    • 学会等名
      日本質量分析学会 同位体比部会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] イトカワレゴリス粒子表面の太陽風ヘリウム三次元分布2023

    • 著者名/発表者名
      小長谷 智哉, 馬上 謙一, 大槻 悠太, 圦本 尚義
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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