研究課題/領域番号 |
22K20399
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉崎 れいな 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80967852)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超短パルスレーザ / 光導波路 / 内部改質 / 屈折率計測 / 電子励起 / その場観察 / 水晶 / 空間光変調器 / レーザ微細加工 / レーザ内部加工 / 空間光変調 |
研究開始時の研究の概要 |
超短パルスレーザによる透明材料への改質書き込みは光集積回路制作に必須の技術であるが,改質は透明材料内のレーザの非線形伝搬・吸収の結果生じるため,改質領域の能動的な制御が難しく,低損失な光導波路の高効率書き込みは実現していない.本研究では超短パルスレーザ照射による改質領域の空間制御を実現し,低損失な光導波路の高効率書き込みを達成することを目指す.そのために非線形光伝搬・吸収の結果生じる材料の改質領域の高速観察に基づいて,レーザの空間分布を制御する方法を確立する.
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研究成果の概要 |
超短パルスレーザによる透明材料への改質書き込みは光集積回路制作に必須の技術であるが,改質の書き込み過程は複雑であり,低損失な光導波路の高効率書き込みは実現していない.本研究は,超短パルスレーザ照射による透明材料への改質書き込みにおいて,改質の書き込み過程を明らかにすることで,空間制御を実現し低損失な光導波路の高効率書き込みを達成することを目的としている.新規開発した定量評価手法によって,光導波路内部でエネルギ吸収と屈折率変化が生じる過程の定量計測に成功した.得られた知見からα水晶内に従来研究結果に対し20倍以上高速な1.5 mm/sで,伝搬損失5 dB/cmの導波路書き込みに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,透明結晶材料における超短パルスレーザによるTypeⅡ型の光導波路書き込み過程を定量的に明らかにした.従来研究によって高効率かつ低損失な光導波路書き込みのためにパラメータの最適化が行われてきているが,そのパラメータで光導波路がどのように形成されるかは十分に明らかになっていなかった.本研究は加工パラメータが直接関与するミクロな視点の加工現象とマクロな視点の光導波路の性能の関係を紐解いた.加工パラメータがどのように光導波路形成に影響するかという知見は,今回研究対象にしたα水晶だけでなく,他のレーザ媒質やダイヤモンドに対する光導波路形成にも応用可能であり,産業応用への展開が期待される.
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