研究課題/領域番号 |
22K20400
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青木 涼馬 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60967868)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 炭素繊維強化複合材料 / 疲労負荷 / 微視的損傷進展 / 有限要素解析 / 残留強度評価 / 炭素繊維複合材料 / 疲労損傷進展 / 微視的損傷 / 疲労寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の長期使用時の健全性評価に向けて,繰り返し負荷(疲労負荷)によって生じる微視的損傷を考慮した疲労損傷進展解析モデルを確立することを目指す.本手法により,CFRP積層板の層内の巨視的なき裂が形成されるまでにどれだけ微視的損傷が発生・進展するかを定量的に評価し,微視的損傷の累積メカニズムを明らかにする.さらには,微視的損傷がCFRP積層板の残留剛性・強度に与える影響を評価し,疲労寿命の予測に繋げる.
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研究成果の概要 |
本研究は、炭素繊維複合材料(CFRP)の長期運用時の健全性評価を目的として、微視的損傷を考慮した疲労損傷モデルの開発に取り組んだ。疲労負荷による微視的損傷の累積メカニズムを数値解析上で明らかにし、巨視的なき裂形成までの微視的損傷を定量的に評価することが可能となった。また、繰り返し負荷の荷重レベルだけでなく、2種類の負荷レベルを組み合わせた複合疲労条件での解析が可能となるように拡張した。さらに、CFRPの疲労損傷発生後の耐久性評価として、疲労後残存強度を予測する方法を確立した。数種類のCFRP積層板での残留強度データと比較することで精度検証を行い、疲労後の残存強度予測に有用であることが実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CFRPの微視的損傷を考慮した疲労解析手法を開発し、巨視的なき裂形成に至るまでの損傷累積メカニズムを明らかにし、その損傷を定量的に評価することが可能となった。さらに、耐久性評価にとって重要な疲労後の残留強度を予測することも可能となった。これにより本手法は、航空機などの航空宇宙構造物だけでなく、近年注目を集める高圧水素タンクなどに対しても、耐久性評価を含めた設計支援技術として期待できる。
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