研究課題/領域番号 |
22K20430
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
呉 澤宇 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (40962147)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 電流輸送特性 / 磁気顕微法 / 超低電界領域 / 高温超伝導線材 / 非破壊・非接触計測 / モデリング / 低電界領域 |
研究開始時の研究の概要 |
高温超伝導テープ線材は定常高磁界の発生や交流モーター等への応用が期待されている。しかしながら、幅広のテープ形状に起因して、コイルによる磁場発生時に超伝導テープ面内に大きな遮蔽電流が誘起される。遮蔽電流の挙動は、線材の電流輸送特性:電界―電流密度(E-J)特性に帰結されるが、運転時の線材に誘起される電界は10-12 ~ 10-2 V/mと10桁に亘るほど広く、温度や磁界、更に磁界の印加角度なども大きく異なることから、線材の輸送可能な電流密度が複雑に変化する。本研究では、実用環境下の特性を計測すると共に、物理モデルを導入した深層学習によってE-J特性の高精度なモデリングを実現しようとするものである。
|
研究成果の概要 |
本研究は、交流モータ応用から直流マグネットまで応用が期待される高温超伝導テープ線材の広い電界領域における電流輸送特性を明らかにするために、基盤技術となる素線電流輸送特性のオペランド計測とその高精度なモデリング手法を確立しようとするものである。 直流四端子法および、着磁した線材の磁界分布とそのダイナミクスを計測する磁気顕微法を組合わせて広い電界領域における電流輸送特性を実測でき、メゾスコピックな量子化磁束挙動の統計分布を考慮したモデリングが可能であることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRIやNMRの高磁界直流マグネットや核融合炉用大型マグネット、さらに交流モーター用巻線など、直流から交流に至る複雑な実用環境におかれる際に、高温超伝導線材の電磁現象を理解するのに広い電界領域に亘る電流輸送特性の解明が不可欠となる。本研究によって、10-2 ~ 10-11 V/m電界領域における電流輸送特性の実測およびそのモデリングにかかる手法を開発した。また、特定な応用環境に対応した材料開発のためにも基盤技術という位置づけとして重要な貢献が期待できる。
|