研究課題/領域番号 |
22K20439
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
中島 悠来 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (60965424)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | SIトレーサブル / 光周波数コム / ミリ波 |
研究開始時の研究の概要 |
第6世代移動通信システム(6G)では300 GHz帯のミリ波の使用が検討されている。本研究は、その際に重要となるSIトレーサブルな周波数を持つミリ波発生技術に資するものである。ミリ波発生法として、300 GHz離れた2つの連続発振(CW)レーザーを用いた差周波発生がある。この際、2つのCWレーザーを光コムに位相同期し、光コムの周波数間隔を制御することで差周波数の制御が可能である。これまで、CWレーザーを何番目の光コムモードに位相同期したのかを表すコムモード次数の決定には、精密波長計測など複雑高価な補助測定が必要であった。そこで本研究では、正確かつ安価なコムモード次数決定法を提案・実証する。
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研究実績の概要 |
第6世代移動通信システム(6G)では300 GHz帯のミリ波の使用が検討されており、実用化にはUTCなどの正確な基準周波数に基づいたミリ波帯周波数合成が必要である。有力な手法の一つに、2つのCWレーザーをUTCに同期した光コムを位相同期する方法がある。その2つのレーザーの差周波数が必要なミリ波帯周波数であり、高速な受光器によりビート信号としてミリ波を発生させる。ここで、光コムを用いたミリ波帯周波数の決定には、レーザーと干渉している光コムのモード次数差を決める必要があり、従来は高価な波長計が用いられてきた。そこで今回、光コムの繰り返し周波数を変調し、コムとレーザーのビート周波数の変調深さを測定することで、従来よりも簡便にモード次数差を決定する手法を提案した。 2022年度は、実験で使用する光コムを作製し、繰り返し周波数とキャリアエンベロープ周波数をUTC(NMIJ)へ位相同期した。光コムの繰り返し周波数が大きいほど、モード次数差が小さく決定が行いやすくなるため、繰り返し周波数を200 MHz程度とした。このとき、モード次数差は1500程度となり、決定には4桁以上の測定精度が必要となる。 2023年度は、光コムとレーザーを用いて変調深さの測定精度を検証した。この結果、測定の安定度は4桁程度であり、モード次数差決定に必要な精度に近い値が得られた。さらに測定値がばらつく原因を推定し、安定度が4桁程度であることの説明を試みた。
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