研究課題/領域番号 |
22K20440
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
村井 俊哉 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (10963936)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光集積回路 / シリコンフォトニクス / 磁気光学 / 磁気記録 / 磁気光学効果 / 磁気光学材料 / 逆ファラデー効果 |
研究開始時の研究の概要 |
光集積回路の低消費電力化には不揮発光学素子が重要である。本研究は、磁化の不揮発性を利用した光素子の開拓を目指し、光を介して超高速、低電力でスピン制御を可能にする。光の透過により磁界を生成する逆ファラデー効果は、スピンの高速制御を可能にするが、数十W級の光パワーを必要とする課題がある。本研究では0.1平方マイクロメートル未満の微小領域に光を閉じ込める光導波路を用いた逆ファラデー効果を世界で初めて実証し、必要な光パワーをmWレベルまで大幅に低減することを目指す。この手法は、不揮発磁気光学素子に加え、高速制御可能な光非相反性機能を含むこれまで実現できなかった新たな磁気光学デバイスを創出する。
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研究成果の概要 |
本研究では導波路を伝搬する光を介して超高速かつ低電力にスピンを制御する新たな手法を提案、その実証を目指し、狭い面積に強く光を閉じ込める光導波路を用いて実験的検証を進めた。まずは、磁化が光に影響を及ぼす磁気光学効果による光学特性の変化を調べ、伝搬方向に対応した共振波長の変化、磁気光学効果による非相反的な光伝搬特性の観測に成功した。続いて、実際にpump-probe法による光出力変化の時間応答を測定することで、ポンプ光により、逆ファラデー効果に基づく磁性ガーネットの磁化の変化、すなわち、光制御による光非相反的な応答の観測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光集積回路の低消費電力化には不揮発光学素子が重要である。本研究は、磁化の不揮発性を利用した新規光素子の開拓を目指し、光導波路を介して超高速、低電力でスピン制御を可能にする逆ファラデー効果の観測に向けた実験を進め、その初期的観測に成功した。この手法に関する研究をさらに進めることで、不揮発磁気光学素子に加え、高速制御可能な光非相反性機能を含むこれまで実現できなかった新たな磁気光学デバイスを創出が可能になる。さらにはこの素子を組み込んだ光回路を利用した革新的な光演算の実現につながる。
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