研究課題/領域番号 |
22K20441
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
鐵本 智大 国立研究開発法人情報通信研究機構, テラヘルツ研究センター, 主任研究員 (50894870)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | マイクロ光コム / 光周波数コム / 非線形光学 / 微小光共振器 / マイクロ波フォトニクス |
研究開始時の研究の概要 |
時間・周波数・空間領域での精密計測を可能にする光源である光周波数コムを小型に実現する手法としてマイクロ光コムが注目されている。しかし、マイクロ光コムの発生には専門技術が必要であり、発生系も大型なことから実験室外に持ち出しての利用が困難である。これらのことがマイクロ光コムの応用を検討する上で障壁となっている。また、マイクロ光コムの位相雑音や周波数安定度が動作温度に影響を受けることを示唆する実験の報告があるにも関わらず、原因や物理の検討が十分ではない。本研究では、マイクロ光コムの分野横断的な応用検討の裾野を広げるために、その発生系の可搬化と雑音への動作環境温度の影響の調査を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、集積可能な光周波数コムであるマイクロ光コム発生系の可搬化と動作環境温度の変化による位相雑音低減の機構の調査に取り組んだ。発生系の可搬化は構成要素の小型化により、系を30 cm×45 cmのブレッドボードに搭載可能な程度の大きさに実装した。また、ソリトンマイクロ光コム発生手法の簡易化のために、DFBレーザの電流直接変調によるソリトンマイクロ光コム発生に取り組み、成功した。位相雑音低減機構の調査については測定系の構築と動作確認は完了したが、当初計画していた実験は実施途中である。一方で、構築した測定手法を発展させた形で応用する事で複数の実験遂行に役立てる事が出来た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マイクロ光コムは、光通信等での多波長光源としての応用だけでなく、光周波数コムの性質を活かした超高精度測定や超低雑音信号発生を民生応用に広く活用可能にする技術として期待されている。一方で、マイクロ光コムの発生に専門的知識や特殊な制御、大型な発生系が必要な事などがマイクロ光コムの分野を超えた応用やキラーアプリケーションを探索する上での障壁となっていた。本課題で開発した可搬マイクロ光コム発生系は分野横断的な共同研究等に直接役立てる事が出来るもので、先端技術の民生応用利用を推進するために有意義なものである。また、本課題で利用した測定手法は汎用性が高いものであり様々な学術的研究に応用できる。
|