• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高力ボルト摩擦接合継手のすべり耐力改善に向けたエラストマーシートの機械的性質検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K20452
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
研究機関明石工業高等専門学校

研究代表者

大城 雄希  明石工業高等専門学校, 都市システム工学科, 助教 (80967084)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードポリウレタンエラストマー / エラストマー材料 / ウレタンシート / 高力ボルト摩擦接合継手 / すべり係数 / 有限要素解析 / 機械的性質
研究開始時の研究の概要

鋼構造物では部材同士の接合は必要不可欠であり,その接合手法として広く使用されている高力ボルト摩擦接合継手において,接合面のすべり係数の確保は重要な課題である.そのため,本研究では,高い摩擦係数を有し,耐腐食性や耐摩耗性にも優れる高分子材料であるエラストマーシートの適用を検討する.しかし,継手構造に対するエラストマーシートの適用性を検討するには,エラストマーシートの弾性係数やクリープ特性といった機械的性質および最適厚さを評価しなければならない.したがって,本研究では鋼構造物の高力ボルト摩擦接合継手における,すべり係数向上のために挟み込む薄膜の望ましい機械的性質を検討する.

研究実績の概要

本研究の目的は,シート状のエラストマー材料を高力ボルト摩擦接合継手の鋼板間に挟み込み,継手のすべり係数を向上させるために必要なエラストマーシートの機械的性質を検討することである.
本年度は,市販されているウレタンシートから,比較的薄く高硬度ものを選定し,一軸引張材料試験および硬さ試験を実施した.また,先に選定したシートを長孔を有する拡大供試体に挿入し引張試験を実施することにより,高力ボルト摩擦接合継手の引張時挙動を検証した.さらに,一軸引張材料試験から得られた結果をもとに,ウレタンシートの超弾性を考慮した継手の有限要素解析を実施し,実験値との比較から解析の精度検証を実施した.以下,本年度の検討について述べる.
ウレタンシートの材料試験では,容易に実施可能な一軸引張試験を採用した.本来,エラストマー材料を用いた有限要素解析のための定式化には複数の材料試験の実施が好ましいが,本研究ではより簡易的な材料試験から継手の引張時挙動を解析によって再現可能かを検証するため,本試験のみを実施した.継手の引張試験と有限要素解析による結果の比較より,比較的変形量の小さい領域においては実験値と解析値は概ね一致していることが確認できた.一方で,ウレタンシートの変形量が大きい領域では,材料の定式化および解析モデルのメッシュ形状の悪化による影響から実験値と解析値の乖離が大きくなることが確認できた.
また,これまでに得られた結果より,市販されているウレタンシートではすべり係数の向上性能に限界があるため,高弾性かつ高強度な性質を持った新たな材料の適用を検討する必要があることが分かった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

機会加工設備の都合から,ひずみゲージを張り付けるための高力ボルトの加工や,その他の治具類の製作に想定外の時間を要した.また,当初実装を予定していた有限要素解析ソフトウェアを別の製品に変更したため,取り扱い方法を習得するのに時間を要した.

今後の研究の推進方策

実験については,新たなエラストマー材料を用いた試験を実施予定である.また,解析については,昨年までに新たなソフトウェアの使用方法を概ね習得できたため,再現解析による残りの実験ケースとの比較に加え,エラストマー材料の要求性能を確立させる解析を実施する予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi