研究課題/領域番号 |
22K20481
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菅原 章秀 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (50966447)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ハイドロゲル / 超分子 / 力学刺激応答性 / 応力応答 / 超分子結合 / 分子スイッチ / 応力応答性 / ホスト-ゲスト相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「力学刺激に応答し体積相転移を発現するソフトマテリアルの創製」を目的とする。その実現のため、ホスト-ゲスト包接錯体の形成・解離をトリガーとして力学刺激を化学的な刺激へと変換することで高分子のコンフォメーション変化を誘起する機構を創出する。力学刺激に応答する分子スイッチとして、ホスト分子であるβ-シクロデキストリン(β-CD)とゲスト分子であるアダマンタン(Ad)との間で形成されるホスト-ゲスト錯体に着目する。これと温度応答性高分子ネットワークを組み合わせることにより、力学負荷によりホスト-ゲスト錯体を解離することで相転移が発現するゲルを創製する。
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研究成果の概要 |
ホスト-ゲスト包接錯体を力学刺激に応答する分子スイッチとして利用し、錯体の解離を駆動力として体積相転移を示すハイドロゲルを作製する。ホスト分子β-シクロデキストリン(β-CD)に応答しその溶解性を大きく変化するゲスト分子アダマンタン(Ad)修飾高分子(ホスト応答性ポリマー)を合成し、これを用いてハイドロゲルネットワークを作製した。セルロース、ポリビニルアルコールへのAd修飾率を制御することでホスト応答性ポリマーの合成に成功した。一方、本高分子のAdとβ-CDとの超分子結合を架橋点としたゲルはいずれも応力に応答した体積相転移は示さなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の刺激応答性ハイドロゲルは温度、pH、光、分子といった特定の外部刺激に対して応答し機能を発現する。しかし、力学刺激に応答性を示す材料はその機構の開発が難しく、他の刺激応答性ゲルと比較して報告例も非常に少ない。本研究では外力印加により犠牲的に解離するホスト-ゲスト錯体による超分子架橋に着眼することで、力学刺激をダイナミックな高分子のコンフォメーション変化に変換する機構の開発に取り組む。これは、これまで困難であった力学応答性材料の新しい設計指針として意義深い。
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