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生体吸収性スキャフォールド応用を志向したシルクフィブロインの立体構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 22K20483
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
研究機関熊本大学

研究代表者

佐々木 誠  熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 特任准教授 (80768812)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードシルクフィブロイン / 精練 / 生体吸収性 / 医療機器応用 / 医療機器 / 天然由来タンパク質
研究開始時の研究の概要

臨床では革新的な生体吸収性医療機器の登場が期待されている一方で、既存生分解性素材はそれぞれ解決し難い欠点を内在しており、要求される性能を完全に満足できていないのが実情である。次代の生分解性素材として期待されるシルクフィブロインについては、実際の医療機器に応用された事例が乏しく、潜在的な能力が明白となっていない。そこで、本研究では、シルクフィブロインを応用して立体構造物を作製し、力学的特性と生体適合性・生分解性の関係を評価した上で、それらに寄与する分子構造上の要素を解明する。本研究で得られる成果は、生体吸収性医療機器開発における要素技術として重要である。

研究成果の概要

アルカリ水溶液による精練は、繭からシルクフィブロイン(SF)水溶液を調製するための最初の工程である。種々の濃度のNa2CO3水溶液を用いることにより、分子状態の異なるSF水溶液を調製することができる。本研究では、種々のSF水溶液を用いてフィルムを作製し、特性を評価した。
Na2CO3濃度の増加により、水溶液中のSFの分子量分布が広くなることが確認された。低分子量のSFを多く含むフィルムは、相対的に分解が早く、線維芽細胞の接着を抑制した。ラット腹部癒着モデルを用いた評価では、組織との接着を抑制する効果を発揮した。一方で、高分子量のSFで構成されたフィルムは、組織接着を促進する傾向にあった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

SFは優れた生体適合性を有していることが報告されているにも関わらず、国内において生体吸収性医療機器(スキャフォールド)へ応用された事例は皆無である。本研究では、SFフィルムにおける分子状態(分子鎖長や分子量分布)と機能(機械特性や分解性、細胞接着性)との重要な関係性を確認することができた。これは、成形加工工程における些細な条件の違いが、成果物の機能に多大なる影響をもたらすことを示唆する。これらの深い理解は、スキャフォールド開発における一助となり得る。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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