研究課題/領域番号 |
22K20501
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
周 小余 東京大学, 生産技術研究所, 特任助教 (90966590)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Organoid / Neuron / Dopamine / Midbrain / Schizophrenia / Cerebral / Reward learning / オルガノイド / ドーパミン / 神経細胞 / 神経回路 / 報酬学習 / ヒトiPS細胞 / 統合失調症 / 中脳⽪質回路 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では試験管内で大脳と中脳がつながる回路を模倣した培養神経回路組織を作製し、その成り立ちと機能について調べることを目的とする。機能性(神経活動)に加えて、構造的・細胞的解析を行い、報酬学習において重要なネットワーク接続の基礎となる生物学を理解することを目指す。また、関連する疾患を理解するために活用する方法を開発したい。
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研究成果の概要 |
本研究では、iPS細胞由来の中脳オルガノイドと大脳オルガノイドをマイクロ流体デバイス内で連結し、中脳皮質回路モデル組織を構築した。オルガノイドからの軸索はチャネル内で伸び、2つのオルガノイドを接続する軸索束を形成する。分化は免疫染色によって確認した。マルチ電極アレイ(MEA)を使用して、大脳および中脳オルガノイドの活動を比較したところ、スパイクの数が同程度であるにもかかわらず、バーストの頻度などが異なるパターンを示すことが観察された。接続すると、オルガノイド間の活動の伝播し、機能的な接続が確立された。興味深いことに、活動主に大脳オルガノイドから中脳オルガノイドに伝わることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中脳皮質回路は報酬学習や統合失調症などの疾患において重要である。試験管内で中脳皮質回路の開発により、試験管内で中脳皮質回路の構造、細胞、機能の分析を実施し、報酬学習に重要なネットワーク接続の根底にある生物学を理解することができる。患者由来の iPS 細胞を使用して、この回路を疾患モデルとして使用し、統合失調症などの疾患が中皮質回路にどのように影響するかを明らかにし、将来の医薬品の開発に役立てることもできる。
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