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網膜集積性光学ナノヒーターによる加齢黄斑変性関連サイトカイン分泌バランスの正常化

研究課題

研究課題/領域番号 22K20510
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0403:人間医工学およびその関連分野
研究機関富山県立大学

研究代表者

福田 亮介  富山県立大学, 工学部, 研究員 (30964704)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード光熱変換材料 / 網膜色素上皮細胞 / リポタンパク質改変体 / 脂質蓄積物 / 近赤外応答性 / 加齢黄斑変性 / 光学ナノヒーター / サイトカインバランス / 脂質蓄積 / リポタンパク質
研究開始時の研究の概要

近年、健全な視機能が網膜色素上皮(RPE)細胞由来の微妙なサイトカインバランスの上に成り立っていることが明らかになり、加齢によりそのバランスが崩壊して加齢黄斑変性(AMD)に至る可能性が指摘されている。既存のAMD治療法は後期病態(脈絡膜血管新生(CNV))の抑制に限定されており、CNV発生予防のための早期発見・治療が強く望まれている。そこで本研究では、加齢により機能低下したRPEを精密加熱することでサイトカインバランスを制御する手法を確立し、脂質蓄積解消・CNV発生予防を治療機序とする新たなAMD治療法の構築に導く。

研究実績の概要

本年度は昨年度までに作製した疾患モデル細胞を利用して、網膜色素上皮細胞由来のサイトカイン分泌バランスの熱的制御試験を行った。本研究では、これまでに長期培養により脂質蓄積物を形成させた単層ヒト網膜色素上皮細胞株(ARPE-19)の作製に成功し、これを疾患モデル細胞とした。昨年度中に、単層ARPE-19細胞に対する30分間43度での熱処理が、脂質蓄積物の平均サイズを顕著に低下させることが明らかになっている。本年度はこの脂質蓄積解消のメカニズムを調べることを目的とした。まずは加齢黄斑変性患者により近いサイトカイン分泌方向性を示す網膜色素上皮モデル細胞の作製に着手した。先行研究により、ニトロ化反応を受けた細胞外マトリックスが、網膜色素上皮のサイトカイン分泌バランスを乱し、加齢黄斑変性患者様のサイトカイン分泌方向性を示すことが明らかにされている。加齢により機能低下した網膜色素上皮を再現するために、ニトロ化処理した細胞外マトリックスでコーティングした細胞培養インサート上で、ARPE-19を単層培養した。その結果、既報通り加齢黄斑変性患者と同様のサイトカイン分泌方向性を示す細胞層の作製に成功した。次に30分間43度での熱処理が、サイトカイン分泌方向性に与える影響を調べたところ、脂質蓄積物分解サイトカイン(マトリックスメタロプロテイナーゼ)の分泌方向性が、非ニトロ化処理群(正常網膜色素上皮群)とより近くなることを見出すことができた。以上の結果より、昨年度確認された脂質蓄積解消には、サイトカイン分泌方向性の改善が関係していることがわかり、熱的治療の有効性が明らかになった。昨年度作製に成功した光熱変換材料(インドシアニングリーン会合体)によるサイトカイン分泌方向性の制御という目標は達成できなかったが、同材料に光照射して生じる熱がサイトカイン分泌方向性を良化させる可能性を示すことができた。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 加齢黄斑変性の早期病態改善を目指した網膜内薬物送達法の開発2022

    • 著者名/発表者名
      大橋 司、福田 亮介、村上 達也
    • 学会等名
      第71回高分子学会北陸支部研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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