研究課題/領域番号 |
22K20532
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤本 隼斗 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (10963598)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨格編集 / 炭素原子挿入 / 骨格編集型反応 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代の科学技術を担う新たな機能や物性の要である化学において、有機合成化学は常に最重要分野の一角を占めている。これまでの有機合成化学は分子を繋ぐことに重点を置いてきた。さらに近年ではC-H官能基化に代表される、既に組みあがった骨格を修飾する形式の反応「骨格修飾型反応」が精力的に研究されている。一方で、既に組みあがった分子骨格を直截的に変換する形式の反応「骨格編集型反応」の開発は未発展である。本研究では、炭素0価種を1炭素源として利用することで、①酸素原子置換反応、②炭素原子挿入反応を柱とする骨格編集型反応の開発を目指す。
|
研究成果の概要 |
これまでの有機合成化学は分子を繋ぐことに重点を置いてきた。さらに近年では炭素-水素官能基化に代表される、既に組みあがった骨格を修飾する形式の反応「骨格修飾型反応」が精力的に研究されている。一方で、既に組みあがった分子骨格を直截的に別の骨格へと変換する形式の反応「骨格編集型反応」の開発は未発展である。本研究では、炭素0価種を1炭素源として利用することで、炭素原子挿入反応を柱とする骨格編集型反応の実現を目指した。その結果、N-ヘテロ環状カルベンが原子状炭素等価体として機能し、α,β-不飽和アミドへの炭素原子挿入反応が進行することを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、医農薬などの多様な有用化合物に広く含まれるγ-ラクタム化合物を入手容易なNHアミド化合物から一段階で合成することができる。したがって、従来法では合成困難なγ-ラクタム構造を含む新規物質群の合成によって化合物ライブラリを拡充し、医農薬候補化合物の迅速探索に貢献することが期待される。また、炭素原子を埋め込むという反応設計概念は、アミド化合物以外にも応用可能であるため、今後はさらなる多彩な炭素原子挿入反応の創出が期待される。
|