研究課題/領域番号 |
22K20546
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
平田 翼 神戸薬科大学, 薬学部, 助教 (30962641)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 触媒 / 酸化 / 還元 / 酸 / 塩基 / 光触媒 / 付加反応 / 位置選択性 / 酸化還元 / 可視光 |
研究開始時の研究の概要 |
触媒は反応速度の加速や高度な立体制御などを通じて精密有機合成化学の発展に大きく貢献している。加えて、ごく少量のみの活性化剤の添加で円滑に進行する触媒反応の開発は廃棄物の削減も可能にし、グリーンサステイナブルケミストリーの発展に大きく貢献できる研究対象である。一方で、現在の有機合成化学にはなくてはならないブレンステッド酸/塩基やルイス酸/塩基の中でも高い活性を持つものは空気中の酸素や水分と反応し失活してしまうことが多く、それらの触媒としての利用は難易度が高い。この問題を解決するために、反応系中でオンデマンドで高い活性を獲得できる触媒の開発およびそれらを活用した効率的な新規反応の開発を行う。
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研究成果の概要 |
光酸化還元触媒は、光照射を駆動力として同一系中で酸化と還元の両方を行える優れた触媒であり、近年では光酸化還元触媒を用いた反応が多数報告されている。本研究では、目的の光触媒反応を効率よく進行させるために、酸化還元電位を適切に調整する新しい触媒系を開発した。特に、ルイス酸を共触媒として用いることで光酸化還元触媒や基質を電子不足な状態にし、このような触媒系を応用することで、反応速度の加速や付加反応での位置選択性の厳密な制御が可能であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ルイス酸を共触媒として用いることで、目的の反応に適した酸化還元電位をコントロールし、光酸化還元触媒や基質の酸化力および還元力をin situで制御できることを見出した。さらに、このような触媒システムによって、反応加速や選択性の制御が可能であるという知見を得た。本研究で見出すことのできた触媒システムは、光酸化還元反応における反応制御のための新たな手法になると期待できる。
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