研究課題/領域番号 |
22K20550
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
吉田 大輔 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (50963261)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 陽電子化合物 / エキゾチック分子 / 第一原理計算 |
研究開始時の研究の概要 |
陽電子消滅法は、様々な分子・金属クラスターや、固体表面錯体の特性評価のためのプローブとして極めて有用である.本研究では、機能性創発の主幹サブシステムとなる金属クラスターや、水素結合分子クラスター等の中間相系における陽電子親和力及び陽電子寿命を、第一原理研究により予見する.そのために、従来の量子化学的多成分分子軌道法と原子核物理で確立された厳密量子多体計算手法の混合手法を新たに開発し、中間サイズ系の陽電子化クラスターの高精度計算を実現する.クラスター固有の組成や物性と結びついた陽電子特性を明らかにし、中間相系の陽電子消滅特性に関する基幹データや、陽電子物理化学の学理を構築する.
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研究成果の概要 |
多成分分子軌道計算法を拡張し、大規模な展開波動関数による変分法を用いて分子クラスターの陽電子化合物に関する系統研究を行った。特に、水やハロゲン化水素、二酸化炭素などの陽電子親和性を持たない単分子が、分子間相互作用を介して分子クラスターを形成することによって陽電子を束縛する機構を解明した。また、多成分分子軌道論に基づいて電子陽電子対消滅率を解析することにより、分子クラスター固有の幾何構造や電子構造と関連した陽電子親和力の回帰モデルを構築した。さらに、原子核同位体効果等も含めた陽電子束縛状態の高精度解析のために、Gauss関数展開法の一般化した第一原理計算コードの開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子物性や材料科学分野において、分子やクラスターを含む様々な階層の物質の組成・構造や電子状態を特徴づけるための陽電子ビームを用いた非破壊分析は極めて有用である。また生体分子中の陽電子反応の素過程を理解し制御することは、核医学応用の観点からも極めて重要である。このような背景を踏まえ、本研究ではさまざまな分子クラスターの陽電子化合物の解析を行なった。陽電子の対消滅特性がクラスターの組成やサイズ、構造異性体等を特徴づけるための物質プローブになり得ることを示した。さらに現在、陽電子捕獲過程のおける原子核同位体効果を分子レベルで解析するための理論計算手法を開発している。
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