研究課題/領域番号 |
22K20556
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
村松 佳祐 信州大学, 先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所, 助教(特定雇用) (50915353)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 無機合成 / 形態制御 / 層状物質 / 異方成長 / 結晶成長 |
研究開始時の研究の概要 |
無機層状物質は最大の特徴である二次元異方構造を活かし多様な機能が開拓されてきた一方で、その材料設計は常に板状形態を前提として行われてきた。層状構造を有しつつ積層方向に優先成長した「柱状層状物質」は、形態異方性の逆転により新たな展開が期待されるが、合成例はほとんどなく未開拓の分野である。本研究では、最近開発に成功した「金属錯体を原料とした過飽和度制御による柱状層状金属水酸化物の合成法」から出発し、「層状物質の柱状化」という新たな物質設計の実証に挑戦する。
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研究成果の概要 |
層状構造を有しつつ、積層方向に優先成長した「柱状層状化合物」は、形態異方性の逆転に基づく層状化合物の新たな材料展開が期待されるが、その合成化学や機能は未開拓である。本研究課題では、金属-ジアミン錯体を原料とした異方成長法を詳細に検討することで、サイズおよびアスペクト比の異なる柱状β-Co(OH)2の合成が可能であることを見出した。また、金属水酸化物の構造や形態を保ちつつエッジも含んだ結晶外表面を硫化する方法の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、過飽和度制御による層状金属水酸化物の異方成長に関する現象論的理解を深め、柱状層状化合物の合成法の一般化へとつながる可能性を示しており、層状化合物の合成化学における重要な進歩である。また、結晶の形態・形状や表面の状態は材料機能に大きく影響するため、本研究で見出した形状制御法や表面組成の制御法は、層状化合物の物質設計に新たな方向性を示し、触媒材料や電極材料開発において重要な研究シーズとなることが期待できる。
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