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配偶子致死遺伝子による転移因子の活性化が染色体切断を誘導するメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20578
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0602:生産環境農学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

山森 晃一  京都大学, 農学研究科, 特定研究員 (80964577)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード利己的遺伝因子 / コムギ / 配偶子致死 / 染色体切断 / トランスポゾン / ストレス応答
研究開始時の研究の概要

パンコムギの近縁種からもたらされた配偶子致死 (Gc) 遺伝子は、配偶子形成の際にGc遺伝子をもたない配偶子の染色体を切断することで致死性を誘導する。本研究では、Gc遺伝子が転移因子 (TE) の活性化をトリガーとして染色体切断を誘導するという仮説の検証を行う。近年、Gc遺伝子は転移因子の発現を活性化することが報告された。非生物ストレスなどのほかの要因でもTEの発現は活性化するが、染色体切断が誘導される頻度はGc遺伝子に比べて極めて低い。本研究ではGc遺伝子とその他のストレス要因によるTEの活性化パターンを比較し、Gc遺伝子による染色体切断に特異的なパターンを発見することを目的とする。

研究成果の概要

配偶子致死 (Gametocidal: Gc) 遺伝子は自身を持たない配偶子に染色体切断を誘導することで自身を優先的に後代に伝達させる ‘利己的な遺伝因子’である。本研究ではGc遺伝子の作用機序の特定につなげるために、Gc遺伝子が染色体切断を誘導する領域を特定し、切断作用が特定のDNA配列や染色体構造をターゲットにしているかどうかを検証することを目指した。本研究によってコムギゲノム中のDNA二本鎖切断 (DSB: double strand break) を検出するための手法を確立することに成功した。これによりGc遺伝子による染色体切断領域の特定につなげる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

パンコムギの近縁野生種はストレス耐性などの有益な遺伝子を持っており、染色体添加系統を作成することでパンコムギに導入できる。しかし、1つの染色体には平均数千の遺伝子が座乗しており、有用遺伝子とともに劣悪形質遺伝子も持ち込まれてしまう。そこでGc遺伝子によって染色体を切断し、有用な遺伝子を含む染色体断片を持った系統を選抜する手法が考えられる。Gc遺伝子を用いたゲノム改変技術では、遺伝子組換え実験を伴わないため、安全な改良技術として社会に受け入れられやすいと期待される。本研究でGc遺伝子による染色体切断のパターンが明らかになれば、任意の染色体部位で欠失を誘導する技術の開発につながる可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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