研究課題/領域番号 |
22K20581
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0602:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
増田 亮津 九州大学, 農学研究院, 助教 (10967079)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | カイコ / バキュロウイルス / 変異導入 / 組換えタンパク質 / 指向性進化 / タンパク質工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、強力な有用物質生産系であるカイコ-バキュロウイルス発現系のさらなる改良のため、昆虫体内で指向性進化を起こすことによって生産したいタンパク質を目的の機能を持つように改変できる手法の開発を目的とする。そのために、昆虫細胞内で特定のDNA領域内にランダムな変異を導入する技術の確立と、優良な変異体が効率的に選抜されるような技術を開発し、これらの技術を統合して、カイコで少量しか作れない難発現性の組換えタンパク質の指向性進化による生産性改善を目指す。
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研究成果の概要 |
組換えタンパク質を効率生産可能なカイコ-バキュロウイルス発現系では、難発現性タンパク質が存在することが分かっており、この問題を解決する変異体作製と優良変異体選抜が可能な昆虫独自の指向性進化ツールが必要である。本研究では、バキュロウイルスゲノム上の特定領域への変異導入ツール開発と優良変異体を選抜するために必要なウイルス増殖性に影響するバキュロウイルス遺伝子同定を試みた。変異導入用酵素はバキュロウイルスによって昆虫培養細胞で発現は確認できたが、ターゲットの塩基配列に変異は確認されなかった。ウイルス増殖性に影響する遺伝子の同定では、8遺伝子の候補を調べて増殖性を操作可能な遺伝子を複数特定できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高いタンパク質生産能力を持つカイコの発現系には、その工程の煩雑さからタンパク質の変異体の発現をスループット性高く検証するツールが存在しなかった。今回の知見を元に昆虫における独自の指向性進化ツールが実現できれば、他の発現系では作れないようなタンパク質でも機能改変や生産性改善が可能となり、バイオ医薬品やタンパク質材料の分野で大きく貢献できる可能性がある。
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