研究課題/領域番号 |
22K20616
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
勝俣 沙智 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 特任助教 (60963824)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Nτ-メチルヒスチジン / 絶食 / 骨格筋タンパク質分解 / 鶏肉品質 / ブロイラー / 遊離アミノ酸 / Nτ-メチルヒスチジン濃度 / 絶食ストレス / 骨格筋タンパク質分解反応 |
研究開始時の研究の概要 |
と鳥前の絶食処理は、ブロイラーの骨格筋タンパク質分解反応を引き起こし鶏肉の熟成に影響することにより、鶏肉品質をばらつかせる可能性が高い。 本研究は「と鳥前の絶食ストレスに起因するブロイラーの骨格筋タンパク質分解反応の個体差が鶏肉品質に及ぼす影響の解明」を目的とする。 骨格筋タンパク質分解反応の指標として筋原線維タンパク質特異的な異化産物である血中Nτ-メチルヒスチジン濃度に着目し、Nτ-メチルヒスチジン濃度の個体差が鶏肉品質および鶏肉品質に寄与する骨格筋タンパク質分解経路に及ぼす影響を解明する。
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研究成果の概要 |
絶食時間を4段階設けた事前試験を実施した結果、「生体内の骨格筋タンパク質分解レベル」と「熟成後の鶏肉中遊離グルタミン酸(Glu)含量」には相関があった。さらに、絶食時間を揃えて実験を行った結果、絶食ストレスに起因する骨格筋タンパク質分解レベルが高い個体群と低い個体群が存在し、と鳥前の絶食による骨格筋タンパク質分解反応には個体差があることを確認できた。同一絶食時間条件においても、「生体内の骨格筋タンパク質分解レベル」と「熟成後の鶏肉中Glu含量」には相関が認められたことから、と鳥前の絶食ストレスによる骨格筋タンパク質分解反応の個体差は鶏肉品質(特に鶏肉Glu含量)に影響を及ぼすことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、絶食ストレスに起因するタンパク質分解反応の個体差の指標として、骨格筋の筋原線維タンパク質特異的な異化産物(Nτ-メチルヒスチジン)に着目し実験を行った。これまで、骨格筋の異化産物をストレス指標として用いた研究はないが、骨格筋の異化産物は絶食ストレスに対する感受性の違いを検出できる。Nτ-メチルヒスチジンの濃度変化は、暑熱などの他のストレスを感受した際にも顕れるため、他のストレッサーに対する新たな非侵襲的評価法として応用が可能となり、動物福祉に貢献できると考えられる。
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