研究課題/領域番号 |
22K20617
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
兒玉 朋子 北里大学, 獣医学部, その他 (20962939)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | eEF2K / 高血圧 / 糖尿病 / 一酸化窒素 / SGLT2 / 利尿作用 / 腎臓 / 腎機能 / 中枢神経 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はカルモジュリン関連タンパク質キナーゼの一つであるeukaryotic elongation factor 2 (eEF2) kinase (eEF2K)を循環器疾患、特に高血圧症の新たな治療又は予防法開発のターゲットとすることを目指すものである。この為にeEF2Kの高血圧症の病態における役割を、腎機能に加えて脳(自律神経系を含む)にも焦点を当て明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
Eukaryotic elongation factor 2 kinase (eEF2K)はタンパク質翻訳を抑制的に制御する。本研究は、中枢と腎臓に着目してeEF2Kによる高血圧病態制御機構を明らかにすることを目的にした。結果、eEF2K選択的阻害薬A484954は本態性高血圧モデルラットにおいて一酸化窒素合成を介してナトリウム利尿を誘導すること、また肥満・2型糖尿病モデルラットにおいてもナトリウム利尿、降圧作用、血糖値低下作用、強心作用を誘導することを初めて明らかにした。また、WistarラットにeEF2K siRNAを脳室内投与したが、全身血圧に影響を及ぼさないことを予備実験で確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2型糖尿病患者は2040年までに4億人から6億人に増加することが予測されており、高血圧は14億人が罹患している。また2型糖尿病患者の85%は高血圧を発症し、高血圧患者の50%が2型糖尿病を発症することから、高血圧と糖尿病は世界的な問題である。よって、新規治療薬の開発は重要な課題である。本研究で明らかにしたeEF2Kによる血管、腎臓、心臓といった多臓器に対する作用を介した高血圧と糖尿病の新たな病態制御機構は、循環器疾患の新規治療薬の開発の礎になる可能性がある。
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