研究課題/領域番号 |
22K20632
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
堤 尚孝 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70963495)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 難生産性タンパク質 / 苦味受容体 / クライオEM / 膜タンパク質 / 受容体 / 苦味 / TAS2R / GPCR / クライオ電子顕微鏡 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
苦味感覚は、生物が備える味覚の中でも、元来、毒物を判別するために進化してきたとされる。苦味受容体(Taste 2 Receptor: TAS2R)は、クラスTとして独立のグループを形成するGタンパク質共役受容体(GPCR)であり、ヒトは数千種類の苦味物質を、わずか25種類のTAS2Rで認識している。本研究では、この現象の分子機構と生理学的意義を解明する第一歩として、高品質組み換え発現TAS2Rの大量調製法を確立した上で、苦味物質群との結合実験を含めた物理化学的解析に取り組む。さらには、細胞内のシグナル伝達物質であるGタンパク質との安定複合体を精製し、立体構造・活性化機構解明への基盤とする。
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研究成果の概要 |
苦味受容体TAS2Rは味細胞における苦味物質の認識に加えて、口腔外の組織で多様な機能を有すると考えられている。本研究では、各種TAS2Rの発現・精製系を確立したうえで、gustducinをはじめとしたGタンパク質とTAS2Rのシグナル複合体の調製にも成功し、今後の機能・構造解析に向けた基盤を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を基盤として苦味受容体の機能研究を展開することで、将来的には食品・医薬産業への貢献が期待できる。また、本研究で開発した組換えタンパク質発現技術は他の難生産性膜タンパク質へも適用可能であり、これまで機能・構造研究が停滞していた生理学的に重要なタンパク質の研究が進展する可能性がある。
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