研究課題/領域番号 |
22K20655
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
澁谷 聡一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80795203)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 再生医療 / 組織工学 / 脱細胞 / ヒルシュスプルング病 / 神経幹細胞 / 腸管神経節 / 小腸機能不全 / 細胞外マトリックス / バイオリアクター / Regenerative medicine / Tissue eingineering |
研究開始時の研究の概要 |
ヒルシュスプルング病は腸管神経の発生・分布不全により生下時より腸閉塞症状を呈し、乳児期に外科的治療を必要とする。近年、腸管神経幹細胞(ENSCs)の移植により無神経節腸管に神経細胞を再生させることで、腸切除なしに治療をする新規医療の研究が行われているが、その成功には移植された幹細胞が機能的な神経細胞に分化し、幹細胞が遊走することにより中枢の神経細胞とネットワークを構築することが必要である。本研究では組織の脱細胞により得られる細胞外マトリックス(ECM)上で幹細胞を培養することで、細胞の分化・遊走が誘導されるかを調べ、幹細胞移植による腸管神経細胞再生の臨床適用への足がかりとなることを目指す。
|
研究成果の概要 |
ヒルシュスプルング病の原因解明と新治療法開発を目指す本研究では、手術で取り除かれた腸の健康部分と病的部分から組織サンプルを採取し、特殊な化学処理で細胞を取り除きました(脱細胞)。この処理により、腸の細胞外マトリックス(ECM)が保持されると同時に、DNAが効果的に除去されることが確認されました。このECMを利用して、幹細胞の培養基を作り、これが将来の神経幹細胞研究や新たな治療法の開発に貢献する可能性を探る研究を進めています。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒルシュスプルング病は先天的な病気であり、腸管の発生過程で腸管神経幹細胞の遊走が停止することにより腸管神経節が欠如する病気ですが、遊走が呈する原因は明らかになっていません。現在の治療法は異常な腸管を切除する手術治療のみでありますが、病変が広範囲に及ぶ症例では腸管の大量切除に伴う合併症が問題になります。本研究ではヒルシュスプルング病の発症とECMの関連性に注目し、その原因を究明することで手術以外の治療選択肢を開発することを目的としております。
|