研究課題/領域番号 |
22K20664
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松村 健太郎 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 特任助教 (50963229)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 活動性 / 人為選抜 / 進化生態学 / 行動生態学 / 性選択 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの生物において、「活動性」は、様々な生態学的事象の中心となる形質である。一方で、活動性には個体差が見られることから、活動性の高低にはそれぞれ利益とコストが存在することが予想される。しかし、活動性の個体差に対する進化生態学的な実証研究はほとんどない。本研究では、全ゲノム情報が既知のモデル生物であるコクヌストモドキ(Tribolium castaneum)を対象として、遺伝的に活動性が異なる選抜系統を用いて、繁殖形質や生活史形質および標的遺伝子を選抜系統間で比較する計画を立てた。この研究によって、活動性の個体差が集団内で維持される原因が解明されることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、全ゲノム情報が既知のモデル生物であるコクヌストモドキ(Tribolium castaneum)を対象として、先行研究によって確立された遺伝的に活動性が高い(H)系統と低い(L)系統を用いて、繁殖形質や捕食回避行動の比較を行った。その結果、雄の交尾成功と受精成功がH系統とL系統の間でトレードオフであることが明らかになり、捕食回避行動も選抜系統間で有意に異なった。これらの結果から、活動性の高低にはそれぞれメリットとデメリットがあり、それが活動性の個体差が集団内で維持される要因の一つである可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの生物において、「活動性」は、捕食者回避、交尾行動、社会性、個体群相互作用、群集構造など様々な生態学的事象の中心となる形質である。一方で、活動性には個体差が見られることから、活動性の高低にはそれぞれ利益とコストが存在することが予想される。しかし、活動性の個体差に対する進化生態学的な実証研究は数少ないままであった。本研究によって、適応度に大きく直結する繁殖形質や捕食回避行動が活動性と遺伝相関であることが示唆されたことから、本研究結果は生物学的に重要である。また、本種はゲノム情報が明らかなモデル生物であるため、活動性の遺伝的基盤についても今後さらに調査が進むことが期待される。
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