研究課題/領域番号 |
22K20683
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上田 潤 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40762539)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | パーキンソン病 / カルシウムダイナミクス / αシヌクレイン / マクロピノサイトーシス / アルファシヌクレイン / 伝播 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではパーキンソン病(PD)でのアルファシヌクレイン凝集体の伝播におけるカルシウムダイナミクスの関与について検証する。具体的には、初代培養神経細胞およびマウスを用いたPDモデルにカルシウムダイナミクスの変化を引き起こす薬剤を投与することにより、アルファシヌクレイン凝集体の伝播がどのように変化するのかをアルファシヌクレイン凝集体の病理学的進展を中心に検証する。本研究の成果はPDにおけるアルファシヌクレイン凝集体の伝播が起こる機序の解明のみならず、将来的にカルシウムダイナミクスをターゲットとしたPDの疾患修飾療法の開発に繋がることが期待される。
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研究成果の概要 |
パーキンソン病の進行には特徴的な病理像であるアルファシヌクレイン凝集体の伝播が関与しており、このアルファシヌクレイン凝集体の伝播を抑制すればパーキンソン病の進行を防げる可能性がある。本研究の目的は、パーキンソン病におけるアルファシヌクレイン凝集体伝播へのカルシウムダイナミクスの関与について明らかにすることである。本研究では初代培養神経細胞とマウスを用いたパーキンソン病モデルにおいて、アルファシヌクレインフィブリルの取り込みにカルシウムダイナミクスが関与していること、カルシウムダイナミクスを抑制する薬剤を投与することでアルファシヌクレインフィブリルの取り込みが抑制されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究ではアルファシヌクレイン凝集体伝播とカルシウムダイナミクスの関連性は報告されておらず、また神経細胞において神経活動依存性にアルファシヌクレイン凝集体伝播が起こる機序についても不明な点が多いため、本研究でこれらの点を明らかにしたことは学術的意義が大きいと言える。また本研究の成果はパーキンソン病においてアルファシヌクレイン凝集体の伝播が起こる機序の解明につながるだけでなく、カルシウムダイナミクスに関与する電位依存性カルシウムチャネル、カルモジュリン、カルシニューリンなどを新たな治療ターゲットとすることで、今後パーキンソン病の病状進行を防ぐ治療法の開発に繋がることが期待される。
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