研究課題/領域番号 |
22K20692
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
伊藤 祥吾 順天堂大学, 医学部, 特任研究員 (10966245)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 神経脱落 / 軸索変性 / 内在性IgG / IgGサブクラス / アルツハイマー型認知症 / 全脳解析 / 免疫組織化学 / 神経変性 / 部分的神経脱落 / 形態スクリーニング / 組織透明化 |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞は細胞体から長い神経軸索を標的領域へと投射するため、アルツハイマー病において、神経軸索と細胞体との間で脱落様式が異なる可能性がある。本研究では、Aβプラークの蓄積に伴い、神経細胞のどの部位が、どの順で、どのように脱落していくのかを明らかにすることを目指す。 Aβ蓄積モデルマウスを使用し、プラーク形成前から形成後期までの各月齢において、各種神経修飾物質作動性ニューロンの軸索投射量と細胞体数を定量する。さらに、神経軸索の変性様式も明らかにする。神経細胞種間での比較により、神経脱落様式の共通原理を見出す。
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研究成果の概要 |
本研究は、アルツハイマー病モデルマウスにおける神経細胞の変性および脱落の様式解明を目的とした。研究遂行過程において、内在性IgG抗体がAβプラーク近傍に集積していることを偶然にも見出した。この内在性IgGは免疫組織化学においてマウスモノクローナルIgG抗体を特異的に検出する障害となることを明らかにし、マウスIgGサブクラスに特異的な二次抗体の使用によってこの問題を回避できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、脳実質にはほとんど流入しないと考えられてきた内在性IgG抗体がADモデルマウス脳実質に集積しているという現象に着目し、これがマウスモノクローナルIgG抗体を用いた免疫組織化学の障害となることを示し、その解決法を確立したことである。将来的にはこれまでほとんど明らかにされていなかったアルツハイマー病理と液性免疫との関連に新たな知見を与えることが期待される。
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