研究課題/領域番号 |
22K20746
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
王 晟明 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 助教 (80967406)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経発生 / 微小管結合タンパク質 / 神経膠細胞 / 神経変性疾患遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
α-synuclein (αSyn)とtauは代表的な神経変性疾患の遺伝子であるが、生理的な機能は未だに不明な点が多い。そこで、我々αSynとtauの機能的相互作用を解明するため、二つの遺伝子を欠損させたダブルノックアウト(DKO)マウスを作成した。DKOマウスは脳の発生初期に神経形成異常を示し、発生後期には神経膠細胞形成が顕著に抑制されていることを発見した。本研究課題では、αSynとtauの機能的な相互作用を発生学的手法て明らかにする。さらに、αSynとtauの機能喪失に伴う神経発生と膠細胞形成異常を様々な時系列で解析し、中枢神経系の構築におけるαSynとtauの制御機構の解明に挑む。
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研究成果の概要 |
私たちは機能的なリダンダンシーの問題を解決するためにアルファシヌクレインとタウのダブルノックアウトマウスを作成し、表現型を解析した。一連の研究で、アルファシヌクレインとタウは神経幹細胞の維持に重要な役割を果たしており、ダブルノックアウトマウスは神経幹細胞の早期の枯渇に伴う小脳症を示すことがわかった。特に発生後期に起こるグリア形成が顕著に障害されていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちはアルファシヌクレインとタウのDKOマウスの解析を通して生理的な機能を明らかにしたが、DKOマウスに見られる神経形成の異常はこれまで報告されているものと全く 異なったメカニズムで小脳症が発症している。したがってアルファシヌクレインとタウの関連研究は神経発生と神経変性の新たなフロンティアの開拓につながることが期待される。このことはアルファシヌクレインとタウの生理的な機能に迫る大きな手がかりを初めて提示するものである。
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