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神経変性疾患におけるアミロイド伝播のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 22K20750
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0802:生体の構造と機能およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

中川 幸姫  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 特別研究員 (70964782)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードアミロイド / シャペロン / 脱凝集 / 高速原子間力顕微鏡 / クライオ電子顕微鏡
研究開始時の研究の概要

神経変性疾患であるパーキンソン病(PD)と多系統萎縮症(MSA)では、αシヌクレインのアミロイドが脳組織に蓄積し、そのアミロイドの構造の違いが疾患の進行に関与している。また、アミロイドはシャペロンにより断片化されることで細胞伝播性を得ると示唆されているが、シャペロンがどのようにしてアミロイドを断片化し伝播構造体を産出するのか、また細胞伝播性を示す構造体の特徴にも不明な点が多い。本研究では、高速原子間力顕微鏡を用いてアミロイドの脱凝集過程のシャペロンの動的な構造変化を明らかにし、クライオ電子顕微鏡を用いてアミロイドが断片化された構造体の解析を行い、アミロイドの細胞伝播性のメカニズムを解明する。

研究実績の概要

本研究では、異なる構造を持つαシヌクレインのアミロイドの脱凝集におけるシャペロンの動的構造変化の解明を明らかにすることを目的としている。αシヌクレインの変異は家族性のパーキンソン病に見られ、より重篤な病理を示すと言われている。そのため、変異のあるアミロイド構造がどのように異なるのか原子間力顕微鏡により調べた。その結果、野生型ではアミロイドがロッド状の構造をとるのに対し、変異があるとツイスト状の構造をとり、アミロイドの構造に違いがあることが分かった。現在、これらのアミロイドの構造をクライオ電子顕微鏡で解析し、過去の患者由来のアミロイドと構造が一致しているか調べている。
また、アミロイドはシャペロンにより断片化されることで細胞伝播性を得ると示唆されているが、シャペロンがどのようにアミロイドを断片化しているのか明らかになっていないため、脱凝集が起こる条件を調べた。その結果、セミ変性洗剤-アガロースゲル電気泳動法により、シャペロン群を添加するとアミロイドが低分子量側に移動することを確認した。また、シャペロン群添加によってアミロイドが小さい断片となることを原子間力顕微鏡で確認した。そのため、アミロイドの構造の違いにより脱凝集効率がどのように変わるか調べる予定としている。
次に、高速原子間力顕微鏡を用いてアミロイドの脱凝集のリアルタイムの動的構造変化の観察を行う検討を行った。観察では、マイカ上にアミロイドを固定して、シャペロンを含むバッファーを含むチャンバー内にマイカを置いてカンチレバーを走査させた。その結果、シャペロン添加によってマイカ上に非特異吸着が多く脱凝集が観察できなかった。そのため、現在金沢大学と共同研究を行い、脂質二重膜上へアミロイドを固定して、シャペロンの非特異吸着を押さえて脱凝集を観察する手法を検討している。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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