研究課題/領域番号 |
22K20755
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
和田 友里子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60963923)
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研究期間 (年度) |
2022-03-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | CHAC1 / 胃癌 / スキルス胃癌 |
研究開始時の研究の概要 |
壁細胞にCHAC1を過剰発現したノックインマウスの系を用い、次世代シークエンシング解析およびプロテオミクスによりCHAC1過剰発現によって誘導される分子のスクリーニングを行う。さらにCHAC1の酵素活性阻害分子の検索やCHAC1誘導因子の分子・病理組織学的機能解析を行うことで、治療ターゲットとしてのポテンシャルの評価を行う。また、患者検体を使用し、CHAC1およびCHAC1の誘導因子の予後予測因子としての可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
CHAC1は発現亢進によりグルタチオンの枯渇をもたらし、酸化ストレスを誘導することで癌の発生や進展に影響を及ぼすとされている。これまでに様々な癌種においてCHAC1の発現について臨床病理学的検討が行われているものの報告結果が異なり、一定の見解は得られていない。本研究では、胃癌の外科切除標本に対して免疫組織化学法を施行し、臨床病理学的解析を行った結果、免疫組織化学的CHAC1発現はリンパ節転移と相関し、またCHAC1高発現は予後不良因子であることがわかった。また、ウィルスベクターで恒常的CHAC1を高発現させたAGS細胞の作成に成功し、コントロールAGS細胞と共にRNAseq解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本での胃癌罹患率は諸外国と比べ顕著に高く、その要因については多くの研究がされている。CHAC1は本研究室での長年の研究テーマであり、先行研究にてピロリ菌感染が原因となる胃癌はC H AC1の高発現が誘導されることがわかった。本研究では胃癌患者の症例を用い、臨床病理学的解析を行った結果、C H A C1発現はリンパ節転移と相関することが示され、さらにC H A C1の発現が強い胃癌症例ほど予後不良になることがわかった。また、RNAseq解析のため、C H A C1を高発現した培養細胞の作成に成功しており、C H A C1発現により誘導される詳細な遺伝子群の解析を現在進めている。
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