研究課題/領域番号 |
22K20757
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤田 聖実 滋賀医科大学, 医学部, 診療登録医 (90834250)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 川崎病 / 冠動脈炎 / FK565 / NK細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
川崎病は日本人小児に多く発症する全身性血管炎であり、後遺症として起こる冠動脈瘤は小児期および成人期の心筋梗塞の原因となるため、早期に血管炎を抑制することが重要である。川崎病における冠動脈炎ではさまざまな免疫細胞が局所に浸潤することが知られているが、浸潤細胞の病態形成における役割の詳細は不明の点が多い。本研究では、パターン認識受容体NOD1のリガンドで あるFK565の投与により冠動脈炎を発症する川崎病モデルマウスのこれまでの解析においてナチュラルキラー (NK) 細胞の局所浸潤が示唆されたことを踏まえ、本モデルを用いて川崎病冠動脈炎の病態形成におけるNK細胞の役割を解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
川崎病は日本人小児に多く発症する原因不明の疾患で、全身性血管炎を伴い、特に冠動脈に強く炎症が惹起される。川崎病の病因・病態解明のためには浸潤細胞を含む炎症局所の解析が必要であるが、患者の冠動脈組織を得ることは通常困難であるため、モデルマウスが広く使われており、そのひとつとしてFK565マウスが知られている。本研究は、FK565マウスを用いて、川崎病における冠動脈炎の病態形成にNK細胞が寄与するメカニズムを解明することを目的とした。 病態形成へのNK細胞の関与を調べるため、NK細胞を除去したマウスにおいてFK565の投与により川崎病を誘導したところ、冠動脈炎を発症しないことを確認した。また、心臓および血液のフローサイトメトリーを行い、血液中のNK細胞が除去されていること、および冠動脈を含む心臓内にも炎症細胞が浸潤していないことを確認した。これらの結果に加えて、FK565マウスの心臓から単離したNK細胞におけるケモカイン受容体の発現をリアルタイムPCR法にて検討したところ、FK565マウスおよび未処置マウスの血液中NK細胞と比較して、心臓に浸潤するNK細胞ではケモカイン受容体CX3CR1の発現が亢進していることを見出し、CX3CR1を発現するNK細胞の川崎病の冠動脈炎発症への関与の可能性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
NK細胞を除去したマウスにFK565を投与することにより川崎病を誘導したところ、冠動脈炎を発症しないことを確認した。心臓に浸潤するNK細胞ではケモカイン受容体CXCR3の発現が亢進している可能性を考えていたが、心臓のフローサイトメトリーにより、FK565マウスの心臓に浸潤するNK細胞ではCXCR3ではなくCX3CR1の発現が亢進していることを確認した。加えて、FK565マウスの心臓から単離したNK細胞におけるケモカイン受容体の発現をリアルタイムPCR法にて検討したところ、FK565マウスおよび未処置マウスの血液中NK細胞と比較して、CX3CR1の発現が亢進していることを見出した。
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今後の研究の推進方策 |
マウス血液からNK細胞を単離し、CX3CR1遺伝子を組み込んだレンチウイルスを感染させ、移入実験を行い冠動脈炎が惹起されるかどうかを確認する。
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