研究課題/領域番号 |
22K20763
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
鈴木 功一郎 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 特任助教 (20963432)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸内細菌 / ディスバイオーシス / 抗生物質 / 胎児吸収 / 流産 / 不育症 / アンピシリン / 子宮免疫系 |
研究開始時の研究の概要 |
流産・死産を繰り返す不育症のうち原因を特定できないケースが約半数を占める。これまでに原因不明の不育症患者で腸内細菌叢の構成異常が起きていることが報告されている。さらに申請者は、抗生物質を経口投与して腸内細菌叢を撹乱したマウスでは流産が誘発されることを見出している。腸内細菌は宿主の免疫系に大きな影響を与えることから、本研究では「腸内細菌の異常が母体の免疫異常を引き起こし不育症の原因になる」という仮説を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、マウスにスペクトラムの異なる種々の抗生物質を投与し、胎児吸収、腸内細菌叢、子宮・脱落膜の免疫系に与える影響を評価した。胎児吸収の発生率に影響を与えない抗生物質がある一方、特定の抗生物質を投与した雌マウスでは胎児吸収が顕著に増加した。胎児吸収を引き起こす抗生物質を投与したマウスの腸管ではCitrobacter属およびEnterococcus属の細菌が増加しており、また、子宮と脱落膜では一部の免疫細胞サブセットに変化が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、抗生物質の投与による腸内細菌叢の撹乱が流産の原因になり得ることが明らかになった。さらに、流産の発生と相関を示す細菌を見出すことができた。今後の研究によりこれらの細菌が流産の原因になることが示された場合、その細菌をターゲットとする予防・治療法の開発につながる可能性がある。
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